事業多角化で全く新しいことに挑戦する→フランチャイズとM&A

中小企業診断士、FCコンサルタント山下です。

先日、スモールM&Aについて理解を深める機会がありまして、改めてフランチャイズ事業とM&Aを比較してみます。

事業多角化のセオリー

事業多角化を語る時、多くは「商品×市場」のマトリクスが出てきます。通常は、既存ビジネスで提供している商品/サービスを別の市場(お客様)に提供する「新市場開拓」か、既存のお客様に別の商品/サービスを提供する「新商品開発」が良いと言われます。

ただ、全く新しいことに挑戦してみたいという考えも出てきます。例えば、本業ではIT関連のサービスをやっているものの、飲食店をやってみたいとか、建設業をおこなっているけれども介護サービスをやってみたい等、全く違った分野に惹かれるのも良く分かります。

 

多角化のサポート事例①フランチャイズで開業

全く新しいことを始める場合は、思い付きでスタートする方が多いのですが、お金を借りる必要がある場合には自分のような「第三者」が入って事業計画を作成します。その際に、新規参入について検討することをレクチャーします。

例えば、不動産仲介会社が訪問看護サービスに進出しようとする方がいました。その方には、「看護師の確保」が至上命題になることを助言しました。その方はフランチャイズを通じてのスタートだったので、本部から良い情報しかもらっていなくて、「この市場はブルーオーシャン」と言い続けていました。

客観的に判断するために、業界のことが分かる書籍を進めて、すぐに黒字化するのは難しいことを伝えたうえで、「お金の確保」に取り組んでいただきました。ただ、本部からの情報が楽観的過ぎたのか、黒字化するのに大変苦労しています。最初は最小限で始めるべきなのですが、フランチャイズ本部に言われて事務所や備品にお金かけすぎていました。

 

多角化のサポート事例②M&Aで開業

M&Aというと大げさな感じがしますが、小さい会社の譲渡の場合はいろいろなパターンがあります。先ほどのように、フランチャイズに加盟したものの黒字化できていない事業について、お店や従業員ごと引き取るという話は案外あります。多いのは成功している加盟店オーナーが買い取るというパターンですが、事業取得してほしくない相手であれば本部も柔軟に応じています。

自分がサポートしたのは、訪問看護事業を仲間に売却する際の助言、勤め先から顧客情報や商品の仕入れ先を引き取ってホビー系の小売業を開業したパターンです。訪問看護は新規で始めるケースも廃業もお手伝いしています。将来が有望な市場なのはその通りなのですが、看護師でもない人間が経営していくというのは大変なビジネスのようです。人の死に向かい合わなくてはならないですし、人間には感情がありますので、看護師さんの心の疲れを癒してあげなくてはならないです。特に、女性同士だと人間関係もいろいろありますし。

ホビーのお店の方は、商売そのものは相談者の方が詳しいので、資金計画や店舗立地、今後の集客について助言しました。

 

現実的な多角化手段

企業が新しいことに挑戦する場合、普通は今のビジネスからつながったものを選びます。自分の場合はコンサルタントですので、コンサルタントとして新しい商材を見つけていくことが中心で、クライアントが経営者や起業検討者であることには変わりがありません。

もし、消費者向けに何か商売をやろうとすれば、全くノウハウがないので、それを教えてくれるところと提携するのが現実的です。それがフランチャイズであり、M&Aになります。

 

フランチャイズによる多角化メリット

フランチャイズのメリットはノウハウと知名度をお金で買うことができることです。典型的な例がコンビニエンスストアです。商売の中身は、飲食料品、日用品などの小売店ですが、今では生活に密着したインフラとなっていますので、その商売について素人であっても繁盛店になるのは間違いないです。ただ、本部に支払うロイヤリティも高い率になりますので、超繁盛店を複数展開していかないと苦しいですが。

 

M&Aによる多角化メリット

M&Aは既に稼働しているビジネスを買収することで、通常は従業員も売り上げもあるでしょうから、買収すれば即売り上げが実現します。この場合はノウハウを吸収するというよりも、既存の従業員に働きやすい環境を作ってあげることに尽きます。人間関係でもめているようであればそれを解決しますし、売上が低迷しているのであれば、売上の確保ができないかを洗い出します。

前のオーナーが事業を手放した理由によって打ち手が様々出てきますが、売りに出るくらいですので、どのように事業を軌道に乗せるのかという事業計画の作成は必須でないかと考えます。自分のサポート領域は事業計画を経営者と共に作っていくことです。数字だけの計画というよりは、もう少し入り込んで具体的なものを作成していきます。ただ、最初から完璧な事業計画を描けるわけではないので、小さく計画→実行→計画修正を繰り返しながら最適解を探っていきます。

 

フランチャイズ加盟、M&Aとも、全く新しいことを始めるという点では有効ですが、難易度が高い挑戦であることも事実です。売り手や本部からの情報をそのまま受け入れるだけでなく、利害関係のない第三者の意見が貴重です。ご要望がありましたら「スポット相談」で受けますので、問い合わせフォームからご連絡ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

得意分野はフランチャイズの本部立ち上げですが、会社の成長につながる経営計画作り、補助金申請など、ビジネスの成長、新規立ち上げをサポートしています。また、最近、スモールM&Aのサポートも始めています。

・創業時の創業計画、創業融資獲得

・店舗の収支改善、集客、多店舗展開・フランチャイズ展開→ハンズオンで支援します

・資金調達のための事業計画(銀行から言われたら一緒に作成します)

・日本政策金融公庫の経営力強化資金(通常より低利です)

・新しいことに挑戦する経営革新計画、経営力向上計画

・ものづくり補助金など、補助金申請

・会社の成長戦略を描くための早期経営改善計画(費用の3分の2は補助金使えます)

・スモールM&A(外部への会社/事業売却)のお手伝い

 

あとがき

スモールM&Aを多数手がけている方のお話を伺う機会がありました。一番面白かったのは、売り手の売却理由で、経営者にはいろいろな方がいるのだなと感じました。