プロ野球のFA制度とサッカーの契約更新、フリーランスを比較してみる

この時期になると、プロ野球のスター選手のFA宣言が話題になります。自分はフリーになって8年目ですので、フリーランスの状況と比較して考えてみたいと思います。

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プロ野球のFA制度

プロ野球もJリーグの選手も個人事業主であり、いつクビになるか分からない不安定さがあります。ただ、プロ野球選手は長年チームに所属して働いて、FA宣言の資格を得るか、自由契約扱いにならないと他のチームと契約できません。FAというと華やかな印象ですが、プロ野球選手は入団するときはドラフトでの指名なのでチームを選べません。FAの資格を取ったときは、唯一、好きなチームを選ぶことができるチャンスなのです。

プロ野球選手も個人事業ではありますが、窮屈な世界ですね。

 

サッカーの契約更新

サッカーはプロ野球ほど選手を縛り付ける概念が無く、スター選手であっても契約が満了すれば他のチームに移ることができます。若い選手だと「移籍金」が発生することはありますが、移籍金の金額が問題になることは少ないように感じます。

また、契約を更新されず、仕方なく他のチームに移る移籍も多数有ります。昔、三浦カズ選手ですら「0円契約」を提示されて海外のチームに移籍したことがありました。

サッカーは選手寿命が短いということもあり、移籍の自由はありますが、主力選手でもあっさり契約満了というケースが多く、実力の世界だと感じます。

 

フリーランス

フリーだと年間契約という概念はあまりありません。公的機関の専門家として仕事をするケースもありますが、それは仕事の中の一部でしかありません。自分がどういう仕事をして、その報酬はいくらなのかは自分で値付けをしますし、営業も自分で行います。もっとも、受注機関が仕事を取って、その構成員として仕事をするケースもありますが。

フリーランスは生活していくだけの稼ぎがなければ続きません。先日、公的機関の仕事でご一緒した先生は、フリーランスでの活動から足を洗って、サラリーマンに戻られるということを仰っていました。国家資格こそお持ちでしたが、専門家としてやっていくだけの知識も覚悟も無いように見受けられたので、妥当な判断だと思います。

 

職業として安定しているのは会社員です。ただ、会社員には自由が無いので、フリーに憧れることがあるかもしれませんが、フリーは明日無き環境であり、「山有り、谷有り」という方が多数だと思います。
プロ野球で本当にFA宣言できるのは糸井選手や岸投手のような誰でも知っている選手ばかりです。働く組織や環境を選べるというのは実力があることの証であり、自分もそうありたいと感じます。

 

◆自己紹介

私、山下哲博はサービス業や流通業の小規模事業者向けのビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・フランチャイズを中心とした創業

→本部選びや創業時の計画、創業時の融資獲得

・フランチャイズ化とのれん分け

→多店舗展開、店舗の収益力向上

・補助金や融資などの経営計画づくり

→認定支援機関として、補助金の計画作成や日本政策金融公庫と連携した
融資サポート

これまで経験してきたことを元に、難しいことを分かりやすく、経営者のこれからの道筋が明確になるよう、サポートさせていただきます。

 

あとがき

FA宣言をして、その後も順調なキャリアの選手は実は多く有りません。そのことも含めて、FA宣言する選手には注目しています。