日本経済新聞社、2015年度サービス業調査を発表〜サービス業のトレンドを確認する

毎年11月に日経MJに「サービス業調査」の特集が2度に渡って掲載されます。自分は毎年この調査を確認し、トレンドの変化を追っています。

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日経サービス業調査とは

今回の調査はサービス業の33業種を対象に、売上高の増減が調査されています。最も売上高が伸びたサービスは「カーシェアリング」で、売上が減少しているのは「パチンコホール」ということです。

今年の1面は“「ゆるい家族」商機生む”という見出しで、共稼ぎなどで家族がバラバラに消費する点に注目しています。ちなみに、昨年の見出しは「時は鉱脈 余裕売れ」でした。

 

「単価の上昇」

自分はこの調査を毎年見ていまして、前年との違いなどを比較しています。

今年の記事で一番気になったのが「単価の上昇」というキーワードでした。人手不足については、2年前から紹介されていますが、これまでは、人にかかるコストについてはサービス提供者が企業努力で吸収していました。

ここに来て、コスト増を提供価格に反映させているようです。

 

売上が拡大している業種

2014年度と比較して売上が上がっているのは、前述のカーシェアリング、会員制リゾートクラブ、家事支援、スポーツ施設、チケット取り次ぎの順です。

前回の同じ記事では、カーシェアリング、家事支援、複合カフェ、貸し駐車場、有料老人ホームの順でしたので、リゾートクラブ、スポーツ施設、チケット取り次ぎの需要が急に伸びたということが伺えます。

1年前は、家事支援が伸びていることに着目して、このブログ記事を書いた記憶がありますが、今回はスポーツ施設やチケット取り次ぎなど、レジャー消費が上向いていることに注目します。

 

価値のあるサービスにはお金を払う

スポーツ施設と聞いて、最近伸びてきたと感じるのはダイエット効果をうたったフィットネスです。電車に乗っていても、運動前と後の写真を見かけることが珍しく有りません。

また、プチレジャーというか、グループで身体を動かして楽しむための施設が流行っていることを感じます。不景気だとグループで集まってもお酒飲んで終わりですが、飲み会の前後で身体を動かしたりカラオケに行ったりという部分に消費が回ってきているようです。

 

サービス業は、不況になると真っ先に市場が縮小します。そして、好況になっても、実際の雇用環境が改善され、賃金が上昇して、消費マインドが戻るまでに時間がかかることから、不要不急の消費が回復するにはタイムラグが生じるのが普通です。

サービス業の調子が良いと言うことは、景気が良いということに他ならないと思います。新しいサービスの事業化をお考えであれば、ご相談ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博はサービス業や流通業の小規模事業者向けのビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・フランチャイズを中心とした創業

→本部選びや創業時の計画、創業時の融資獲得

・フランチャイズ化とのれん分け

→多店舗展開、店舗の収益力向上

・補助金や融資などの経営計画づくり

→認定支援機関として、補助金の計画作成や日本政策金融公庫と連携した
融資サポート

これまで経験してきたことを元に、難しいことを分かりやすく、経営者のこれからの道筋が明確になるよう、サポートさせていただきます。

 

あとがき

今日は冬物のコートを引っ張り出しました。例年だと11月下旬までコートは要らないので、今年は異例の早さです。