正月明けの温泉旅館 閑散期でもしっかりと集客するためには

正月明けではありますが、妻と九州旅行に出ています。温泉に2泊、ゆっくりしながら楽しんでいます。

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温泉旅館の宿泊価格

旅館というと、週末に高い単価でがっちり稼ぐビジネスモデルの施設が多いです。普段は稼働率が高くないのに、宿泊希望者が集中する週末に宿泊単価をしっかりと上げて、収益を確保するモデルです。

しかし、老朽化した施設、大して美味しくもない食事に夫婦二人で4万円近く出すのは納得できません。

 

旅館直接予約の価格

今回は1泊目は親や親戚と食事をしたかったので夕食を抜きました。旅行代理店経由だと1泊2食の設定しかないので、インターネットで直接予約をして、1泊朝食、2名1室利用で1名当たり7800円でした。朝食は温泉豆腐で十分に美味しかったです。

 

旅行代理店経由の価格

2泊目は旅行代理店を通して予約をしました。旅行券が手元にあったので、代理店を通すと割高なのは承知でしたが、1泊2食、2名1室料金で1名当たり17,600円でした。夕食の有無で1万円近く料金が違います。その代わり、夕食も朝食も食べきれない位出てきました。

もっとも、旅館にしてみれば、代理店を通すことで15%は手数料として抜かれてしまうでしょうから、手数料を見越した単価設定になるのでしょう。食事は大変豪華でしたが、夫婦2人で2万円近く金額が違いますので、食事は外でもよいなと感じました。

 

さまざまな集客ターゲット

旅館の集客は団体メインで集客するのか、個人客メインで集客するのかで異なってきます。最近はそれに加えて、海外からの集客というターゲットもあります。

 

団体をターゲットにする場合

団体というと、社員旅行のようなグループを取る場合と、企画ものといわれる募集団体があります。価格の安さを売りにするびっくり企画やイベント目的の宿泊などがありますので、施設としてどういう客を取るのかをはっきりさせなくてはなりません。価格の安さを前面に出すツアーに採用されると、集客は安定しますが「安い宿」というイメージが定着してしまうからです。

イベントを目的とするならば、イベントの裏側を企画・手配しないとなりません。鉄道であれば駅、飛行機であれば空港に着いたお客様をイベントや宿に運んであげるようにバスなどの二次交通を手配します。職場旅行などのオーダーメード団体であれば、バス費用は相手に請求できますが、個人客の寄せ集めであれば、宿泊代に含めてあげるなど、費用を何かに含めたパッケージに刷る必要があります。

 

個人を相手にする場合

個人だと、ネットの活用は不可欠です。今回、私たちは旅行券があったので旅行代理店に宿泊だけの手配を依頼しましたが、ネットの方が価格が安いし、便利だからです。

ネットだと、楽天や一休などのサイトから、個人客が比較検討して施設を集客することになります。そのため、価格や旅館そのものの情報がとても重要になります。単に泊まるだけなら似たような施設は沢山ありますので、どうしてその施設が良いのか、どういう人をターゲットにしているのかが問われることになります。

 

海外からの集客

これは、日本に送客してくれる現地の旅行代理店との関係構築が非常に重要です。海外からインターネットを使って直接予約するケースもありますが、現地での移動手段を考えると、何らかのツアーに入ってくることが多いからです。

また、ネットを使って集客を図る際にも、サイト内でどのように扱われるかが重要です。口コミによる評判や採点自体は公正ですが、どのようなキーワードで表示されるかが重要です。利用者がキーワードを元にいくつかの施設を見つけ、その中での比較になってこないと、宿泊施設を細かく見ないからです。

 

今回宿泊させていただいた嬉野温泉の旅館にはインバウンドでいらしている宿泊客が多数いました。お風呂でも食事処でも外国語の声が非常に目立っていました。

裏を返すと、その旅館がそれだけ営業努力をしていることに他なりません。日本人だけでみると観光地の宿泊市場は縮小する一方ですから、おのずと、どうやってインバウンドを取ろうかということになるのでしょう。

地域で二番手以降の観光地であれば将来の見通しはそれほど明るくありませんが、インバウンドを含めてターゲット設定すれば将来が見えてくるかもしれません。

 

 

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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

今日は呼子のイカづくし料理を楽しんできました。出している料理は以前と変わっていませんが、最近はイカ料理で呼子が有名になりました。

美味しい料理を出すだけでなく、目立たせる努力が必要だと改めて感じました。