利益1兆7500億円のトヨタも例外でない、突然の競争ルール変更

8月4日の日経新聞、トップ記事は安倍内閣の改造ではなく、トヨタとマツダの資本持ち合いのニュースでした。売上、利益とも絶好調のトヨタといえども、自動車業界の変革に対して後追いでの対応に迫られています。

トヨタとマツダ、資本提携

このニュースは既に新聞で報じられている通りですが、狙いが2つあるようです。

1つは、米国での生産拠点を新設することで、もう1つは電気自動車の市場化になります。米国の拠点では、トヨタはカローラを作り、マツダは北米向けに導入するSUVを作るようです。

特に、電気自動車は両社の泣き所で、トヨタはハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーは市販していますが、純粋な電気自動車のラインナップはありません。また、マツダは欧州メーカーと同じ戦略でディーゼルエンジンの開発を進めていました。ただ、VWの不正問題からディーゼルエンジンの環境対応への限界が問われてしまっています。これから各国政府の対応に合わせて電気自動車の製造となると、時間を買うために他社との提携しかありません。

双方にとってメリットが多い、資本提携になることと思います。

 

ルールが変わると、対応が必要

トヨタは元々、ハイブリッドカーの次はプラグインハイブリッドカーが来て、その次は電気自動車ではなく水素自動車の時代がくるだろうと読んで動いていました。水素自動車は既に市販化され、日本政府も水素ステーションを広げて行っています。そして、水素自動車の技術をオープンにすることで、後続メーカーが参入できるようにしていました。

ただ、高い技術力が求められる水素自動車よりも電気自動車がメインになりつつあり、トヨタがこれまで築いてきたアドバンテージがなくなりつつあります。電気自動車がメインになると後発になってしまいますので、これから猛追しなくてはならず、そのための提携だと思います。

 

小規模ビジネスもルール変更への対応が必要

自分は中小企業診断士という国家資格を得て、お仕事をさせていただいていますが、それにしても安泰ではありません。元々、経営コンサルティングの国家資格だったはずですが、経営革新等認定支援機関という制度ができ、中小企業診断士が登録するには高いハードルが課せられてしまいました。経営改善計画や経営力向上計画、各種補助金の申請について、支援機関の認定が必要ですが、中小企業診断士にとって機関への登録は簡単でありません。

この制度は弁護士、税理士だと登録手続きだけでOKですが、中小企業診断士には認定要件を満たすか研修に行かないと登録できず、補助金の申請すらできなくなりました。

 

実際には経営者と向き合って、今後の経営について相談に乗っているのは中小企業診断士ですので、税理士さんなどの下請けのような形にルール変更されました。

 

中小企業診断士への試験合格もルールが変わった

中小企業診断士になるためのルートが複線化されたこともルール変更といえます。以前は、中小企業大学校の養成課程のみが2次試験をパスする手段でしたが、今は大学院や民間の教育機関が同様のカリキュラムを用意して、2次試験を受けずとも中小企業診断士になる道が用意されました。その結果、「授業料を出して、勉強すれば」試験を受けずに診断士登録されるので、2次試験を受けていない診断士が増えているように感じます。

試験ばかりが登録の道でないことは理解していますが、試験勉強で最低限押さえている「共通言語」というか、理解度が異なってきました。

試験では4つの事例を解きますが、試験対策として最低でも60事例くらいは解いて、企業毎の課題を把握し、どのような方向で解決するかを自分で何も見ずにまとめる必要があります。実際の企業診断では、1つのケースを深く勉強できますが、事例数は限られますし、ネットで検索すれば大抵のヒントがあります。多くの事例に触れて、自分で記述していくことで支援内容の引き出しを身につけていくというプロセスが省かれているように感じますが、それもルール変更です。養成課程出身だと「調べればOK」という感覚で、実際の支援もその通りなのですが、自分の引き出しにあるかどうかは大きな違いだと思います。

 

独立してしまうと、ルール変更もあり、求められる素養も時代によって変わってきます。トヨタですらルールへの対応を迫られますので、スモールビジネスはなおさらです。

スモールビジネスの経営者は変化に富んだ暗がりの中を無我夢中で進んでいると思いますので、これからもお役に立てるよう精進していきたいです。

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今日は東海道新幹線で西へ。台風が来ている中で大雨が恐怖でしたが、滞在中は大雨にならず。避難警報のメールで冷や冷やでしたが、良かったです。