日常の食べ物もモノからコトへ〜地域産品の食品が存在感増す

食品大手の伊藤忠食品が地方の中小メーカーが開発・製造した商品の取り扱いを1.4倍に増やすという報道がありました。

消費の現場では「モノからコトへ」と言われますが、食品にも当てはまるようです。

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地域の食品

地域の食品を買うことができる機会としては、百貨店の催事で行われる「北海道展」や「九州うまいもの市」などがあります。そうした催事会では1〜2週間のスパンで地域の食品がワゴンセールで売り出され、普段はなかなか売っていないものを買うことができるのです。

北海道でしたら「イクラの醤油漬け」、九州なら「辛子れんこん」や「辛子高菜」が自分の好物です。

 

伊藤忠食品の取組

伊藤忠では、百貨店やスーパーに「地域セレクション」として売り場提案を行い、産地名を前面に出したフェアを開催するなど、特色ある商品をPRしていくようです。同社は個性的な食品を扱うことで小売店との販売シェアを拡大し、2016年には40億円販売したいという計画を掲げているということが報道されました。

 

地域資源活用事業

実は、地域にある資源を商品化する試みについては「中小企業地域資源活用促進法」という法律で国が支援しています。この法律は平成19年に施行され、認定された事業者については補助金、融資制度、信用保証制度の特例などで支援しています。

ただ、補助金や融資を活用して製品を作ったとしても、それだけでは十分ではありません。できあがった商品を消費者に届ける仕組みが必要で、生産者と販売事業者(百貨店、スーパー等)とのマッチングが必要でした。伊藤忠食品は食品を仕入れて取引のあるスーパー等に「地域セレクション」という売り場提案をおこなっているのです。

 

モノからコトへ

消費の現場では、単なる製品でなく、製品の背後にある物語性や商品の説明やレビューなど、製品に関する情報が求められるようになっています。これまでは、外食の世界では○○産のメニューなど、背後にある情報が求められていましたが、家で食べる食品については、それほど物語性は問われていませんでした。

ただ、食品についても地域産品が求められるということは、産地がはっきり分かって、背後にある食文化が伝わってくる、「地域の食品」の人気が高まっていることに他なりません。これからは、食品であれ、様々な製品・サービスであれ、

もの作りのストーリーがはっきりしていることが価値になってきます。

 

商品の市場化についてご興味がありましたら、それについた補助金やサポート施策など、さまざまな助言もできますので、お問い合わせください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博はサービス業や流通業の小規模事業者向けのビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・フランチャイズを中心とした創業

→本部選びや創業時の計画、創業時の融資獲得

・フランチャイズ化とのれん分け

→多店舗展開、店舗の収益力向上

・補助金や融資などの経営計画づくり

→認定支援機関として、補助金の計画作成や日本政策金融公庫と連携した
融資サポート

これまで経験してきたことを元に、難しいことを分かりやすく、経営者のこれからの道筋が明確になるよう、サポートさせていただきます。

 

あとがき

地域食品と言えば、子供の頃は「長崎ちゃんぽん」が大好きでした。今ではリンガーハットのようなチェーンもあるので全く珍しさがなくなりましたが。