コロナ禍で人との接触を伴わないビジネス形態が増えました。
自動販売機感覚でローリスク、ローリターンと考える方が多いようですが、
必ずしもローリスクとはいえないので注意が必要です。
無人ビジネス
人との接触を伴わないビジネスで、機械を設置すれば利用できるサービスです。
最近はスマートフォンを活用することで施設の解錠ができたり、
キャッシュレス決済の手段が増えて、様々な商売が広がりました。
コインランドリー
以前からあるのが「コインランドリー」です。
洗濯乾燥機や乾燥機を設置し、家に乾燥機がなかったり、家族全員の洗濯・乾燥を一気に
終わらせることができること、共稼ぎの世帯が増えていることから、
2010年代に一気に広がったイメージです。
無人販売
以前からあったのが、野菜や卵の産直販売所です。
コインロッカー式になっていて、お金を入れれば受け取れるものから、
利用者の善意に任せる形でお金を置いていく形式のものがありました。
コロナで外出自粛が広がった際に、「餃子」などの無人販売が広がりました。
こっちは来場者をカメラで撮影し、投入口にお金を入れます。
無人施設
最近だと、ライザップが運営する「ちょこざっぷ」が無人のフィットネス施設です。
スマートフォンで鍵を開け、筋トレ用のマシンやジョギングなどの有酸素運動機器を
使用し、使い終わったらスマートフォンで解錠して出るだけです。
その他、ゴルフのインドア練習場でも無人形式や無人の時間があります。
→アースゴルフアカデミー
JR東日本の駅では自動証明写真撮影ブース位のスペースを短時間のワークスペースとして
貸し出しています。
→駅ナカシェアオフィス
15分165円位ですので、オンライン打ち合わせやメールの確認などに使えます。
30分で済めば、スターバックス入るより安いです。飲み物はありませんが。
無人ビジネスのリスク
①利用者の性善説に沿った運営
人がいないことで、悪いことをする利用者?が出現するリスクはあります。
今は回転寿司やコンビニなど、人が見ていない時に悪さをする人がいますが、
無人店舗だと、カメラで撮影されているというリスクはありますが、
やりたい放題ともいえます。
回転寿司などでも、悪さをしたときは店員が気づいてなくても、
自分達で動画撮って投稿すれば、カメラで撮影されているのと同じですし、
店にバレるのが当然です。
それでも悪さをする人が絶えないので、一定の割合で悪さをする人はいるのでしょう。
②営業努力が限られる
店員がいるビジネスでは、利用者が店員に会いに来るという面があります。
・頑張っている店員に挨拶したい
・ちょっとした会話が嬉しい
・お店に行くと元気をもらえる
飲食店の来店動機は、お店のマスターやら店員といった要素が大きいです。
その他、クリーニング店でも、「あの店は丁寧に対応してくれるけど、
この店は接客がダメだ」など、接客の良し悪しが売上に影響します。
こういった、営業努力の機会がないのが無人ビジネスともいえます。
リスクを避けるためには
①性悪説に沿った運営
一定の割合で悪いことをする人はいるものと割り切って、解錠や決済に
スマートフォンを使わせることで、身元を特定することで
抑止力になることを期待するのが良いかと思います。
ただ、深夜のコンビニやファストフードなども、「性善説」に
沿った運営でもありますので、リスクフリーの商売は難しいかもしれません。
②事業成否の判断は慎重に
立地の良さだけで商売が成り立つよう、厳し目に収支予測を行い、
最悪でも損益分岐点売上高には早々に達することができるという
判断が付くまでは投資しないと決め、軽々しく投資しないことでしょう。
なお、月々のランニングコストを補うだけでは不十分で、
初期投資を何年で回収できるかも重要です。
例えば、コインランドリーでは投資回収に5−7年位かかるようですが、
稼働しない設備を置いても無駄になります。
投資する設備の数は慎重に検討したほうが良いでしょう。
工事は一度に行ったほうが良いのかもしれませんが、
最初は台数を絞って投資し、稼働状況を判断してから残りを置いても
良いかもしれません。
《あとがき》
週末は春の暖かさ、今日も暖かかったです。
そうなると怖いのが「花粉」です。
花粉の薬飲んで、外出時は花粉よけのスプレーかけてと
予防しているので、今のところは大丈夫です。
ただ、花粉の影響で眠くなるので困っています。