先日、新規の相談を受けましたが、条件が合わずにお断りしました。また、定期的にご指導している先でも「その位やってよ」と言われても出来ることと出来ないことがあります。
専門家の価値
今はインターネットで検索すれば様々な情報が出てきます。契約書のひな形やら、会社立ち上げ時の手続きなど様々です。
ただ、インターネットの情報は本当に正しいのかが分かりません。ネットで書かれている状況が自分にも当てはまるかどうかと言う点は理屈を分かっていないと判断できないです。相手の状況に合わせて適切な判断をするのが専門家の価値だと思います。
ケース1:ミラサポでやってよ
ミラサポという中小企業庁で行っている施策がありまして、ミラサポに登録している専門家の支援を最大3回まで無料で受けられるというものです。専門家は面倒な手続きをして薄謝をいただく事が出来ます。自分は登録しているものの、手続きの煩わしさと薄謝を考えて1回も使ったことがありません。
先日の問い合わせは遠方の方ですので、「初回の打ち合わせ(コンサルではないです)ではミラサポでも良い」と回答したところ、「3回まで指導を受けられるはずなので、最初の3回はミラサポで来て欲しい」と言われたので「ミラサポは指導するものではありません」とお断りしました。
初回打ち合わせ→見積もり提示→条件が合えば相手に合わせた支援が自分の形です。
ミラサポを希望し、自分で費用を払わないということであれば、ミラサポのフィーで支援してくれる先生を選べば良いのです。実際、遠隔地に出かけていって、特急料金は支給されない、駅からのタクシーは支給されない、謝金は1時間5,150円しか支給されません。2時間支援しても10,300円で交通費は持ち出しになるので、これでは支援などできません。
ケース2:追加請求に難癖を付ける
こちらはスポット支援が常態化している先です。最低月1回は支援することで約束していましたが、相手の経営者がマイペースで、直前キャンセルも多く、実際は2か月に1回位のやりとりになっています。この案件は、スポット支援をスタートする際、まとまった量のドキュメントを用意する際には別料金と契約書に入れておきました。
支援している中で、まとまった資料を作る必要が出てきて、実際に必要な作業量を元に見積もりを作ったものの返事がないのでこちらも放置していました。自分の仕事がパンパンに入っているときに、急に前に出した見積もりを値切ってきましたので、お断りしたところ「顧問なのに役に立たない」とお叱りを受けました。結局、自分ではできないので、大筋の情報を提供し、他の専門家にお願いするよう伝えました。
こういうことをされると、そろそろスポット支援は終わりにしようと思います。
AIの進化などで、専門家の価値が薄れてくると言われていますが、趣味レベルならともかく、会社の経営をどちらに向けるかという判断を左右する仕事をしていると自負しています。また、そういう助言をすることにはリスクもありますし、それなりの準備をしています。
ひな形で済む話ではありませんので、それなりの対価をご請求し、気持ちよくお支払いいただける相手と仕事をしたいと考えています。
実際は、そこそこ仕事のできる社員を雇う費用の4分の1位で収まる話ですので、上手く活用いただければ、経営者が意志決定したり今後の経営の方向性を考えるときにお役に立てると思います。
◆自己紹介
私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい
・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい
・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい
こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。
あとがき
明日は東京ビックサイトでフランチャイズショーなのですが、あいにくの雪模様。無事にたどり着けるか不安です。