政策依存型フランチャイズは危険。フランチャイズは長期視点で見極める

4,5年前のフランチャイズ関連の展示会に行くと沢山の介護系のフランチャイズが出ていました。今は厳しいようです。

政策依存型フランチャイズ

このフレーズは前回の東洋経済のフランチャイズ特集で使われていました。例として挙げられているのは「お泊まりデイサービス」と「放課後等デイサービス」でした。

お泊まりデイサービスは、介護保険として提供しているデイサービスに加え、保険外で施設に泊まってもらうというサービスでした。ただ、介護は公的な介護保険が財源ですので、保険外の「お泊まり」の部分を行政から問題視され、スプリンクラーの設置などが求められ、ビジネスとしてやっていくのが一気に厳しくなったようです。

放課後等デイサービスは障がいを抱えた子供の預かりですが、ブームになって施設が増えると厳しかったようです。元々、障がい者の母数が多い訳ではないので、すぐに施設過多になってしまい、採算に届かない店舗が多いようです。

 

公的資金の危険性

公的な資金で思い浮かぶのはリーマンショック後のエコカー補助金です。今では当たり前に走っているハイブリッドカーですが、当時は割高感もあって補助金の対象でした。新車が売れることで、自動車メーカーや自動車メーカーに納品している部品メーカー全てが潤いましたし、下取り車両が出るので中古車流通のプレーヤーも潤いました。

しかし、補助金は未来永劫出るものではないので、補助金が終了すると途端に売上が低迷します。消費税の時も特需があって、その後長期間の不況になります。元来、公的な補助金や施策による特需は善し悪しがあります。

 

フランチャイズは長期視点で検討する

介護のフランチャイズがブームになったときは、「これから高齢化社会だから、市場が爆発的に拡大します。ゆくゆく総量規制にはいるので””早い者勝ち”ですよ」と勧誘していたものです。この””早い者勝ち”という勧誘の言葉に危うさを感じたものです。

いくら市場が有望でも、プレーヤーが爆発的に増加したら事業環境は大変厳しくなります。

フランチャイズに加盟する場合、儲かるからやるのではなく、その仕事が好きかどうかで判断するべきでしょう。ハンバーガーの最大手にしても、私が以前務めていた中古車買取の最大手にしても、事業環境の変化でフランチャイズ店の大幅な入れ替わりがあったと聞いています。

やはり、好きな仕事を目一杯やることが成功の最初の一歩なのではないかと思います。

 

フランチャイズ加盟で不安を感じている方のご相談にのりますので、興味がありましたら、「お問い合わせフォーム」からご相談ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今年は桜の開花が思ったより遅れて、この週末も桜鑑賞できました。3週も楽しめたのは初めてです。