立教大学、59年ぶり大学日本一に見るマネジメント力

母校の立教大学が昨日の大学野球選手権で日本一になりました。全国に26の連盟がある大学野球リーグの優勝校が集ったトーナメント戦で勝ち進んでの栄誉です。

立教大学の野球部

立教大学の野球といえば、ミスタージャイアンツである長嶋茂雄氏があまりにも有名です。東京六大学野球のリーグ戦には長い歴史があり、これまでに175回行われたということですが、東大以外の5大学に優勝のチャンスがあると考えれば、単純に175÷5=35回は優勝していて良いはずですが、立教大学の優勝回数は13回と他大学に大きく劣っています。

以前は推薦での入学を認めていませんでしたが、今は野球強豪校から多数の入学がありますので、結果に対しては言い訳できるものではありません。

 

近年の立教大学野球部

今回の優勝の前は1999年で、巨人にドラフトで指名された上野投手や、色々とあって米国に行った多田野投手がいました。最近は大阪桐蔭高校や全国制覇したときの日大三校、他にも浦和学院や仙台育英など全国の名門校から入学者が入ってきます。

その中でも、昨年のドラフトでオリックスに指名された澤田投手が1年生秋のシーズンからエースになり、後1つ勝てば優勝といったシーズンが3回ほどありました。特に、澤田投手が2年の時は他大学のエースと対戦する1戦目ですべて勝ったのですが、2番手投手が出てくる2戦目で落とし、中1日で臨む3戦目で力及ばずという結果でした。早稲田や明治大学のエースはほぼドラフト1位でプロ入りする選手でして、2年生エースが投げ勝つというのは爽快でしたが、優勝には手が届きませんでした。

 

日本一になった理由①個人頼りでなくチーム一丸になった

昨年惜しくも優勝を逃したのですが、昨年のチームは4年生頼りでした。エースも2番手(西武に指名された田村投手)も4年生で、野手の主力も4年生でした。大人のチームといえばその通りですが、ここ一番での粘りがなかったように感じました。

六大学野球の特徴は学校間に戦力差がないことであり、この何年かは明治大学が強いのですが、明治大学には「人間力」を強調する伝統があり、ここ一番で負けないチームでした。早慶も粘り強く戦ってくるので、どちらかから勝ち点を落として明治にも勝てずに終わるということが多く、優勝には届きませんでした。

今年は慶応義塾大学には最後勝ち点を取れませんでしたが、早稲田と明治には苦しみつつも最後まであきらめずに戦って勝ち点を取ることができ、最後は勝率勝負で優勝できました。

 

日本一になった理由②下級生がのびのびと野球していた

昨年のチームは4年生に主力が揃っていて、その世代は早い段階からチームの主力でした。何といっても、澤田投手は1年生の時からエースでした。その分、下の世代が委縮しているようにうかがえ、4年が抜けたら勝てなくなるだろうというのが大方の見方でした。

実際、今年のチームでは、野手は4年、3年が中心ですが、絶対的なのはキャプテンを務める熊谷選手と4番の笠松選手だけで、その他の選手の起用は流動的でした。投手は2年生の二人が左右のエースという立場で、終盤を任せる抑えは1年生の中川投手でした。リーグ戦が始まったのが4月半ばでしたので、チームに十分になじんでいない段階だと思いましたが、溝口監督の見立てが上手くいって、守護神として活躍してくれました。2年生の二人を先発に抜擢したことも含めて、監督の柔軟な起用が光っていました。

 

日本一になった理由③弱者であることを自覚していた

弱者であることを自覚していたのは監督と言うより選手の方だったように感じています。負けていてもあきらめずに塁に出よう、走者の塁を進めようという意識がとても強く、ヒットを打てなくてもフォアボールを狙って粘ったり、たたきつける内野ゴロを打ったりという姿勢が目立っていました。

1、2番に盗塁できる選手がいたので、ツーアウトから出塁して点につなげるシーンが多く、最後に追いつくというシーンもありました。また、打順で6番や7番を打つ選手が起死回生のホームランを打って追いつくということも何回かありました。何とか引き分けに持ち込んだ試合が2つあり、延長戦になってから勝負を決した試合もありました。

リーグ戦最後の試合になった明治戦も延長12回に点を取られたものの、逆転して勝つことが出来ました。

 

昨年までは中軸を担っている選手と心中し、最後に力尽きてしまうことが多かった立教野球部ですが、今年は明治大学のお株を奪う「人間力」で六大学野球リーグ戦の優勝に続いて日本一に輝くことができました。母校でもありますし、これからも応援していきたいと思います。

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今晩は池袋で優勝パレードでした。雨が降らずに済み、大盛り上がりでした。