開業資金と業務経験、創業計画で最も効果的なものは一朝一夕には身につかない

飲食業開業を希望される方と面談しました。業務経験25年で、退職後も顧問契約という形でメニュー監修に当たり、貯金も1千万円用意されたとか。経験とお金、どちらもこつこつやらないと残りません。

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創業計画

手元のお金だけで創業するのであれば、計画が無くてもすぐに開業出来ます。個人事業であれば税務署に届出を出すだけですし、法人を設立する場合でも司法書士などの専門家に依頼すればすぐに会社を設立することができます。以前は資本金の金額で制限がありましたが、今は資本金の額は問われないので、誰でも会社を設立可能です。

ただ、事業を開始する際の資金が足りなければ、創業計画を作って金融機関に納得してもらわなければなりません。

 

創業時に求められる要素

創業計画では、ビジネスプランの優劣と言うよりは実現可能性や確実性といった面が求められます。化ければ面白いプランよりは、確実に実行できて、確実に収益を上げられそうだと予測させることが重要になります。金融機関の方は「小さく始めて大きく育てる」と言いますが、一か八かで大きくなるプランでなく、小さく確実に大きくしていくプランの方が好まれます。

そして、成功確率を判断するものとして、業務経験と自己資金があります。

 

業務経験

創業する前から特定の業界で仕事をしていて、ご自身が精通されている分野での創業であれば、成功に必要な事も、失敗しそうなことも分かっているだろうと判断されます。1年くらいで業界の知識は身につきますが、それよりも長い経験を有して、酸いも甘いも知り尽くしている方の方が評価されます。

 

自己資金

自己資金を貯めていくということはすぐに出来るものではありません。自己資金がある程度まとまった額を有しているということは、以前から独立を考えてこつこつ貯金してきたと見なされます。

そうはいっても、給料の高い会社もあれば、安い会社もあります。自分自身も給料の安い会社でしか仕事したことがありませんので、貯金することの大変さは分かりますが、最低でも生活資金の半年分くらいは必要だと思います。

自分の場合はそこまでの貯金をしていませんでしたので、常にお金の心配をしながらの創業でした。もっとも、今でもお金の不安からは完全には切り離されていません。

 

創業計画を作成する

結論から言うと、手元にお金が有ろうと無かろうと、最初に資金を借りておいた方が良いでしょう。利子がもったいないかもしれませんが、お金の不安から切り離されることで経営の自由度が増しますので、価値のあることです。

創業をお考えであれば、他人も納得する計画を立てて、その通りに起業してみると良いでしょう。どのように経営しても自由ですが、最良の道を予め考えておくことが重要です。

 

自己資金があっても無くても、創業を具体的に考えられる方は是非ご相談ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

少し早いかとも思ったのですが、花粉症の薬をもらってきました。これから3ヶ月近くは薬が欠かせません。