昨日、驚きのニュースを見ました。東京商工リサーチによると、今年上半期の介護事業者の倒産件数は昨年の5割増で、年間では過去最多を更新する勢いだそうです。
景気回復の陰で
同じ資料では、全事業者の倒産件数は前年よりも10%減っているそうです。景気回復の影響で他の産業が良いのに、介護事業者の倒産件数は急増しているということなので、これは、介護事業への安易な参入によるものではないかと考えられます。以前に紹介しましたが、介護事業は資金を投下してから資金を回収するまでの運転資金を用意しておかなくてはなりません。また、計画通りに集客できれば良いのですが、新規参入が相次いで事業者がだぶついてきているという点も見逃せません。
介護事業を軌道にのせるために
地域のケアマネージャーからすれば、新しい施設ができたところで、既存の施設を上回る施設でなければ送客する必要はありません。以前でしたら、いつも利用者を送っていた施設が満員になってしまって、他の施設を開拓する必要があったのですが、現状では、買い手市場というか、送客できる施設はいくらでもある状況です。そのため、使い勝手の分からない新しい施設にわざわざ送客する理由はないのです。
介護事業はケアマネージャーを通じてしか集客できません。そのため、利用者を送ってもらったら丁寧にケアをして、利用者およびケアマネージャーに満足して貰い、更に集客してもらう、又は他のケアマネージャーを紹介してもらうといった地道な取組が必要です。そのためには実績を作っていくことが重要でしょう。
フランチャイズ本部から半年で黒字という計画を示されても、それをうのみにしないで、一層慎重な計画をたて、黒字化が遅れても持ちこたえることができるかどうか、初期投資をかけ過ぎていないか、慎重に取り組まれることをお勧めします。
あとがき
高原でのんびりして、17日から仕事開始なのですが、お盆ラッシュを避けて本日帰京しました。東京は蒸し暑いですね。