中小企業診断士として2009年から独立して仕事をしてきました。
経営者に向き合って中長期のコンサルティングする案件を受注するときは、
形が決まった仕事の受注とは異なる価値を感じてもらえたと感じています。
当方の考え方を整理してみます。
コンサルティングという商品について
コンサルタントって何をしているのか?と思っている人は多いと思います。
・コンサルティングには「決まった形が無い」
・コンサルティングは行う人によって効果が全く異なる。
・同じコンサルタントでも、支援する先によって成果が全く異なる
・価格の根拠が分からない・・・
実際、その通りです。
こちらでは、なるべくパッケージ化しようと努めて来たのですが、
必ずしも提供内容をパッケージにする必要が無いのかな?と感じています。
パッケージになっている商品
・多店舗展開をプロジェクト支援
3-6か月位で、こちらが提供するものを予め示します。
・事業計画の作成(創業計画、新事業立ち上げなど)
・補助金獲得サポート
ただ、実際にはパッケージになっていなくても売れる場合があります。
コンサルタントへのニーズはパッケージ化とは異なる
パッケージにできるというのは、ある程度形が決まっているものです。
例えば、フランチャイズ展開をする際には、やるべきことがある程度決まっています。
やるべきことを網羅的に示し、上手くいっているところ、まだ手付かずのところを
整理し、出来ていないところについてレクチャーしたり、相手とディスカッションして
相手が出来るようにサポートします。
パッケージでない、経営者のニーズ
一方、この先どうしたら良いのか?ということを経営者と一緒に考えていく
というニーズもあります。
例えば、今は・・・の方向で進めているが、果たしてそれが正しいのか?
経営者が迷っている場面があります。
経営者に対して、現状の方向について、良い所、懸念すべき所などを
一緒に考え、今後の方針を決めるという点でもコンサルタントの価値があります。
経営者に寄り添い、一緒に考える
相手が確信を持っていないことに対し、こちらが勝手に方向を示しても、
相手が望んでいるではありません。
そういう時は、相手と同じ目線でディスカッションすることが求められます。
したがって、上から目線で何かを教えるという姿勢ではなく、
情報を引き出したり、発散したりを繰り返しながら一緒に考えていきます。
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そういうときのプレゼンは、こちらが何かをしゃべるというよりは、
相手が「この人とだったら何かが出来そうだな」と考えてくれるよう、
自分のこれまでの経歴や仕事に対する考え方等をお伝えし、
社長が考えていることを整理していきます。
この時、自分の専門分野などの能書きを伝えるのではなく、
人としてのバックグラウンドや信念などが問われてきました。
情報提供の心がけ〜コンサルタントとして「お役立ち」を実践する
受注できた理由(の推測)
長く続いた案件については、経営者はコンサルタントに対して
「答え」を求めているわけでは無いというのは共通していました。
・自分の考えを整理してくれる
・他の従業員に言えないことを相談できる
・経営者の考えに対し、客観的な意見をくれる
・これまでの経緯にとらわれず、経営者に無い目線を与えてくれる
・経営者の考えを従業員に伝えてくれる
逆に、「社長、・・・はやっておいた方が良いですよ」という言い方を
すると嫌がられました。
経営者のお仕事は、会社の行く末を示していくことですが、
一緒に行く末をディスカッションできればと思います。
《あとがき》
以前から考えていたことを、改めて整理してみました。
最近パッケージ化された、補助金などの仕事が多いのですが、
今年は「補助金の次」にやってくる、経営者サポートの仕事を増やしたいと考えています。