2020年3月10日、この時期恒例になってきている「ものづくり補助金」などの公募が始まりました。ただ、例年と異なる点がいくつかあります。
中小企業生産性革命推進事業
今回の補助金は「中小企業の生産性革命を応援します」と銘打たれ、「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」がまとめて案内されているポータルサイト上に3つの補助金案内が掲載されました。
今回の大きな特徴としては、これらの補助金が通年での募集となり、締切が複数回設けられます。ものづくり補助金でいえば、3月、5月、8月、11月と締切が設定されるようです。
ものづくり補助金、これまでとの違い
1.計画に求められる要件が厳しくなった
これまでは付加価値(営業利益、人件費、減価償却費の合計)を年率3%程度向上すれば良かったのですが、今回は更に2つの要件が課せられています。給与支給額年率1.5%以上向上と、事業者内の最低賃金を地域で定められている水準よりも30円上回る必要があります。
2.申請は電子申請
経済産業省が扱う補助金の手続きを「J-Grants」というポータルサイトに集約したようで、申請は全て申請する事業者がweb上で行う必要があります。以前は当社のようなサポート事業者が紙ファイルに膨大な量の申請書を綴っていたのですが、やり方が大幅に変わりました。
3.申請が年に何回もできるようになった
これまでは、1次募集は毎年あったものの、2次募集があるかどうかははっきりせず、2次募集だと採択率も低かったので、1次募集に応募が殺到していました。
今回は何回も締切もあるので、事業者が好きなタイミングで申請できます。
その他にも、これまでの「一般型」に加え、グローバル展開型、ビジネスモデル構築型など、新しいタイプでの募集があるようです。
実務的なご案内
この補助金は申請の要件を満たした上で、他事業者の計画と比較された上で、点数が付いて採択の可否が決定されます。いわば、申請内容のコンペが行われます。
ただ、申請内容自体は大きく差が付くものではないので、実際には「加点要素」「減点要素」が重要になります。
実際の加点要素、減点要素は以下の通りです。
○(加点):経営革新計画が承認された
○(加点):小規模事業者または創業から5年以内
○(加点):事業継続力強化計画の認定
○(加点):大幅な賃上げの実施
▼(減点):過去3年間に「ものづくり補助金」の交付を受けている
経営革新計画の認定には時間も手間もかかりますので、時間をかけて革新計画の認定を受けるか、事業継続力計画を策定する、もしくはその両方で加点を取るのが賢明な方法です。
(当社の場合)
当社で請け負う場合は、ものづくり補助金単体では受けても勝算が薄いことから、最低でも事業継続力強化計画の認定、できれば経営革新計画の認定をお勧めします。それぞれ別の観点からの計画になりますが、計画が認定されるよう仕上げる過程にこそ意味がありますので、是非ともお勧めしたいです。
やりたいことをお聞きすれば、計画作成の方向性についてはご提案いたしますので、まずはお問い合わせください。丁寧に、経営のお役に立てるような計画書を作成します。
→補助金申請のお問い合わせは、こちら
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あとがき
5月、7月とかなり拘束されるはずだった研修の仕事が本日キャンセルになりました。今年のGWは仕事が入っていたのですが、長野県に長期滞在することなりそうです。