ピンククラウンの衝撃、ブランドイメージの変革試み

何年か前に話題になった、ピンクのクラウンを生で見ました。確か全国で500台しかない中の1台です。


↑人の車ですが、衝撃を受けたので思わずパチリ。トヨタのディーラーに展示されているのは見たこと有りましたが、実際に街中で見たのは初めてです

ピンククラウン

クラウンと言えば、日本車の中で高級車としてブランドを築いてきました。以前は最高級でしたが、今はレクサスや日産のインフィニティがありますので高級にとどめますが、いわゆる役員が乗る黒塗りの車の代名詞です。

そのクラウンがフルモデルチェンジしたときにショッキングピンクの車体を売り出し、大きな話題になりました。なお、同じくらいの時期に真っ黄色なマークXも販売になりましたが、そちらは全く話題にもなっていません。

 

国内マーケットでセダンは絶滅危機

クラウンと言えば高級車、会社経営者や役員クラスが乗る車というイメージが定着しています。しかし、国産のセダンというカテゴリー自体が消滅の危機を迎えている状況で、まともに作っているのはトヨタ、日産、スバルくらいです。その他のメーカーはミニバンだったりSUVだったり、セダンを作らなくなっています。日産は海外でインフィニティブランドを展開しているので、国内でも販売していて、スバルもアメリカで売れているワゴンタイプの派生版という位置づけで販売はしていますが、主力はワゴンや一回り小さなハッチバックです。ホンダにもアコードやレジェンドというセダンがありますが、現行モデルは街中で見たことがありません。

トヨタにしてもクラウンは多いですが、マークXすら次のモデルチェンジで廃止になると言われています。バブル期はマークXの前の車名であるマークⅡや派生車種があふれかえっていたものですが。

 

高級車クラウンをピンクにした意味

クラウンという車は、人に乗せてもらう分には良いのですが、自分で買うかというとためらってしまいます。昭和の「いつかはクラウン」の印象が強烈すぎて、自分が買うのは恐れ多いというか、親の世代が乗る車というイメージです。自分が46歳ですので、親の世代というと70歳オーバーです。

70歳オーバーの車というイメージだと、自動運転にならない限り次の購入はありません。そのため、クラウンというブランドを若返りの象徴としてピンクを出したのでしょう。現物のクラウンはとても派手でした。

 

車のカテゴリーが崩れている中、クラウンに乗る意味は薄い

以前はどういう車に乗っているかが社会的なステータスを現していました。そのため、「いつかはクラウン」というコピーが心に残り、3ナンバーのクラウン、3リッターエンジンのクラウンは凄い車でした。

ただ、今は軽自動車でもターボが付いていれば十分な加速性能があります。120キロ位で運転していても軽自動車にぶち抜かれますのでびっくりするときがあります。車がステータスを示さなくなっていますし、速度を出すだけなら車の格は関係なくなってきているので、スピード自慢のような走行をすることがかっこ悪くなっています。

トヨタ車であれば、燃費の良いプリウスやアクアで十分ですし、ラグジュアリーという意味ではハリアーのようなSUVがあります。家族で乗るならアルファードやエスティマのようなミニバンがあります。中も広いので、クラウンをわざわざ選ぶ理由はありません。高級感を求めるならレクサスや輸入車があります。

ピンクのクラウンを見て、クラウンという高級車が以前は絶対的な立ち位置だったのに、今となっては微妙なポジションになってしまったことを改めて感じました。ただ、クラウンの価格は300万後半〜なので、絶対的な高級車という価格ではないですが。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

来週締切の自動車業界のレポートを書いていまして、頭の中は寝ても覚めても車のことで一杯です。疲れてくると憧れの車のサイトを見てしまいますが・・・。