先日、会社経営者の経営相談会で相談員を務めました。様々な課題が出てきたけれど、最後は工場長や役員など、人の問題に落ち着きました。ただ、人を使うのは経営者ですので、実は経営者に問題があるのではないかと感じました。
ケース1:従業員のモチベーションが上がらない
A社は食品メーカーです。しかし、食品工場では残業を毎日強いられていて、人件費が割高になっているそうです。そして、工場ではキチンと掃除が出来ていないので、余計なモノが通路に置いてあったりするので、作業中に授業員がよけながら仕事をしているそうです。
経営者にそのことを質すと、「工場長にいくら注意してもやらない。あいつやる気がなくて・・・」ということでした。
ケース2:営業に行かない
B社は介護事業者です。3箇所に事業所があるのですが、1つの施設はいつも満員御礼状態、残りの2つは身内のケアマネージャーからしか集客できず、稼働率は低迷しているとのこと。
経営者に、1つの施設が満員御礼なら、他の2施設でも同じ事ができるのでは?と質したところ「2施設を統括している役員がやる気がなくて、自分から動かないだよな・・・」ということでした。
ケース3:人件費が高い
C社も介護事業者です。この会社は社長が北海道でサラリーマンをしていたのですが、介護事業を経営されていた母親が急逝され、急に事業を引き継ぎました。ただ、サラリーマンはそのまま継続し、実務は管理者にまかせていました。経営者に問題は無いのですか?とお聞きしたところ「あいつ管理者なのに時間外手当を自分だけ付けていたんだよな・・・。首にもできないし」ということでした。
人の責任ではなく、経営者の責任
これらのケースは経営者にヒアリングしていますから、ご自身のことを悪く言う訳が無く、役員や管理者の責任になってしまうのは仕方有りません。ただ、会社がこのようになってしまうのは人の問題なのでしょうか?
個人的には、従業員をそのようにしてしまったのは経営者の怠慢だと思っています。手当を付ける、付けないというのは経営者になったときに賃金台帳を確認すれば分かりますし、工場長が言うことを聞かないなら、経営者や先輩から諭していけばよいと思うのですが、本人でなく経営相談で言う話ではないような・・・
従業員に責任があると考える社長は、実は自分自身でできることは無いかを振り返ってみた方が良さそうです。
=====
私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。
・補助金や事業計画のサポート
・売上増加につながるご支援
難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
あとがき
公的機関でも仕事をしているのですが、来週、5月に入ったらクールビズになるようです。ネクタイをするのが煩わしいので有り難いです。