事業再構築補助金も3年目に入りますので、10回目公募(6月30日締切)については
内容がかなり変更になっています。
変更点をまとめてみました。
事業再構築補助金10回目公募
3月30日に公募要領が発表されました。次回の公募締め切りは6月30日です。
これまでの「一般枠」が「成長枠」に変わり、業況が厳しい事業者向けには
「最低賃金枠」「物価高騰対策・回復再生応援枠(以下、回復枠」とします)」があります。
その他にも、「産業構造転換枠」「グリーン成長枠」「サプライチェーン強靭化枠」が
ありますが、大掛かりな話になります。
通常の事業者にとってはハードルが高そうです。
事業再構築補助金、主要な申請枠について
補助金を7000万円もらえるといっても、それを使いきるには1億円以上の投資が必要になり、まずは投資に必要な資金を集める必要があります。
したがって、現実的なのは「成長枠」「最低賃金枠」「回復枠」になります。その内容についてまとめてみます。
成長枠
大きな特徴について、ポイントは以下の通りです。
・これまで事業再構築補助金の縛りになっていた、「売上減少要件」が撤廃
→コロナ禍でも売上を増やしていた事業者にとってはチャンス
・補助額は上限2,000万円(従業員20名以下)、補助率は2分の1
→大規模な賃上げ*をする際には補助率が3分の2に拡大
*事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45 円、②給与支給総額+6%を達成
ただし、大きな縛りとして、「今後市場規模が10%以上拡大する業種に対する挑戦」
があり、業種については指定されています。
公表されている業種リストをみると、製造業が中心で、サービス業はほとんどありません。
最低賃金枠
・加点措置があり、採点で優遇される
・事前着手OK(2022年12月2日以降の発注なら補助対象になる)
・売上減少要件があり、2022年の売上がそれ以前より落ちている必要がある。
→2022年1月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の売上が2019-2021年の同じ月
より10%減少
・2021年10月から2022年8月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用
している従業員が全従業員の10%以上いる
・補助額は低く、従業員5名以下なら500万円、6-20名なら1,000万円で、補助率は3/4です
回復枠
・事前着手OK(2022年12月2日以降の発注なら補助対象になる)
・売上減少要件は最低賃金枠と同じ
・補助額は低く、従業員5名以下なら1,000万円、6-20名なら1,500万円で、補助率は2/3*です
*従業員数 5 人以下の場合 400 万円、従業員数 6~20 人の場合 600万円までは補助率3/4
その他の枠
産業構造転換枠:国内で市場縮小している業界から、新事業に取り組むことが必要
→現時点で公開されている「市場縮小している業界」が限定されていて、3/30時点では申請できる事業者が限られる印象
グリーン成長枠:グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題の解決に資する取組を
行う中小企業等の事業再構築を支援
→太陽光や自動車・蓄電池、食料、住宅などの分野が該当
→補助金は4,000万円(従業員20名以下)
サプライチェーン強靭化枠:海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーン及び地域産業の活性化に取り組む事業者(製造業)への支援
最低1,000万円~5億円の補助が出ますが、海外で生産しているものを国内に拠点をつくることが必要です。
2023年はどの枠を狙うか?
補助金額が少ないという点はありますが、新しいことを始める際にはリスクがつきもの
ですので、最初は小さく始めるという意味も含めて「最低賃金枠」か「回復枠」の申請が良いかと考えます。
それがダメなら「成長枠」になるのですが、3/30段階では業種が限定されていて、何ともいえないところです。
当方が申請するのが多いのは、健康とか清潔、デジタル化といったあたりの業界なのですが、それらの業界が「成長する業種」に含まれていません。
これからリストが拡充されれば、またブログで案内したいと思います。
《あとがき》
いよいよ、2023年のプロ野球開幕です。
WBCの余波もあって、ワクワクします。
ちなみに、自分は東京ヤクルトスワローズの3連覇を応援します。