小規模事業者補助金、上限が200万円 賃金引上げ枠

小規模事業者持続化補助金の次回公募要領が公表されました。
小規模事業者持続化補助金の案内ページ

注目しているのは「賃上げ枠」です。

小規模事業者持続化補助金について

小規模事業者持続化補助金は金額が小さい(通常枠50万円)ですが、
比較的取りやすく、販売促進や業務効率化に使うことができるので
使い勝手の良い補助金です。
例えば、ものづくり補助金だと何らかの設備投資が必要で、
採択後の「賃上げ」が義務付けられます。

小規模事業者持続化補助金は通常の企業活動の中で使う
販売促進費に補助が付くので使いやすいです。

なお、設備投資もOKです。

補助金額の引き上げ

通常は50万円の補助金が200万円になるための枠が4種類あります。

・賃金引き上げ枠
・卒業枠
・後継者支援枠
・創業枠

 

 

 

 

賃金引き上げ枠以外は、要件が厳しい

卒業枠、後継者支援枠、創業枠は気軽に使える内容ではありません。

卒業枠:事業終了時に、常時使用する従業員の数が小規模事業者※として
定義する人数を超えていること
※商業・サービス業6人以上、製造業他21人以上(サービス業の宿泊・娯楽業も21人以上)
→補助事業終了時に、この要件を満たしていないと補助金交付はありません。

後継者支援枠:申請時において、「アトツギ甲子園」のファイナリスト
及び準ファイナリストになった事業者であること。
→そのイベントに出て、選ばれないと権利がありません。
ちなみに、私もアトツギ甲子園のこと知りません・・・

創業枠「認定連携創業支援等事業者」が実施した支援を、公募締切時から起算して
過去3か年の間に受け 、かつ、過去3か年の間に開業した事業者に対して支援
→認定を受けずに創業した事業者は対象外

賃金引き上げ枠で補助金もらうには

要件としては、「補助事業の終了時点において、
事業場内最低賃金が 申請時の 地域別最低賃金より+30円以上であること。

すでに事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上を達成している場合は、
現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上とする必要があります。

→つまり、補助金あげるから、補助事業終了時に事業所の中の最低賃金を
30円アップしなさいということです。
補助事業終了とは、補助金を使い終わって、「完了報告」して補助金請求する時です。

提出書類

①申請する時
・直近1か月分の 賃金台帳の写しを提出。
・役員、専従者従業員を除く全従業員の雇用条件※が記載された書類の写しを提出。
※1日の所定労働時間、年間休日
例)雇用契約書、労働条件通知書、就業規則等

②実績報告時の提出書類
・実績報告書提出時点における直近 1 か 月分 の 賃金台帳の写しを提出 。
・ 役員、専従者従業員を除く全従業員の雇用条件が記載された書類の写しを提出。

賃上げと補助金、どっちを取るか

簡単な試算ですが、(プラスになる補助金)150万円を(追加支払いの時給)30円で
割ってみると5万時間になります。
従業員が1日8時間働いたとして、6,250日分、年に240日仕事したとして、26年分になります。

今は従業員の採用も厳しい状況ですので、賃上げのマイナスでなく、販促費を大量に投入したり、
何か設備をガツンと入れた方が経営にインパクトがあり、プラスになります。

使い道があるならという前提ではありますが、小規模事業者持続化補助金の
賃金引き上げ枠は使い出が良さそうです。

小規模事業者持続化補助金に申請するには

この補助金を申請する際には、
地域の商工会議所・商工会で「事業支援計画書」を作成してもらう必要があります。

また、商工会議所・商工会では申請に必要な「事業計画」の作成について
アドバイスしてくれますので、一度相談に行くと良いでしょう。
申請の仕方なども教えてくれると思います。

申請の締め切りは6月1日(木)ですが、商工会議所などで事業支援計画書を作ってもらう
必要がありますので、原則5月25日(木)までには来てくださいとのことです。
といっても、締め切り間近は商工会議所も混雑しますので、
GW前位には相談に行くことをお勧めします。

過去、この補助金ではこんな方々を支援しました
・「動画」をアップする仕組みを作った
・チラシ作成、配布
・システム導入
・施設の改修

ただ、当方ではこの補助金についてはアドバイス程度にとどめております。
過去に書いた内容もありますので、参考にしていただければ。
小規模事業者持続化補助金は自力で申請できる

 

《あとがき》
いつも夜書いていたブログを午前中に書いてみました。
これまでは、夜の(自分の)時間を削って書いていたのですが、
仕事の一環として書いてみようかと。
朝の方が頭もクリアで、落ち着いて書くことができますね。