小売店の売上改善は、売れ筋・死に筋を把握することから

最近、小売店の支援に入りました。日々の忙しさで、売れているもの、売れないものを把握できていないということでした。

 

売れ筋の把握

店舗でも自分のようなコンサルティングビジネスでも、売れ筋、死に筋があります。「8割の売上を2割の商品が稼いでいる」と言われることも多いのですが、どの商品が売れ筋の2割なのかを把握することは非常に重要です。

通常のお店では、商品を陳列するスペースが限られますので、売れない商品は処分してしまって、売れる商品を並べる方が、店舗の効率が上がります。

 

ABC分析

商品毎の売上を売上の大きい順に並べ、上位7割をしめる商品がA、7−9割がB、それ以下がCとして並べると、Aの商品は余り多くないことが分かります。

イメージとしてはこんな感じです。AとBは売れ筋なので、この商品は切らしてはいけません。

 

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-12-06-23-12-33

 

ABC分析の効用

ABC分析をすることで、売れる商品を把握し、その商品を軸に売り場作りをすることが可能になります。

Aのグループの商品は売れ筋なので、在庫を切らさないよう心がけます。一方、Cの商品はそれほど売れませんので、陳列する1つの在庫があれば十分で、売れてしまったら、それ以降はおかなくても良いかもしれません。

このように、売れる商品を意識して、在庫を抱えておくことが重要です。

 

売れ筋把握をしていない小売店

このように書くと、売れ筋を把握していない小売店なんてあるのか?と思うかも知れません。ただ、実際には把握していないお店は沢山あります。

・良い品があったら仕入をして、その後は放置している店

・市場から買い付けてきて、全部売り切るので売れ筋把握の必要がない店

・販売量を管理する仕組みがなくて、管理できていない店

以前、診断に入ったお店では、売れ筋把握をしようとしていたのですが、3台あるレジのうち、POSが入っているのは1台だけでした。これだと管理してもあまり意味はありません。

 

現状を把握しているから次の手を打つことができます。品物を陳列して販売しているお店であれば、販売管理は十分に価値のあることです。繁盛店作りの第一歩と考えて取り組んだ方が良いと思います。

 

◆自己紹介

私、山下哲博はサービス業や流通業の小規模事業者向けのビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・フランチャイズを中心とした創業

→本部選びや創業時の計画、創業時の融資獲得

・フランチャイズ化とのれん分け

→多店舗展開、店舗の収益力向上

・補助金や融資などの経営計画づくり

→認定支援機関として、補助金の計画作成や日本政策金融公庫と連携した
融資サポート

これまで経験してきたことを元に、難しいことを分かりやすく、経営者のこれからの道筋が明確になるよう、サポートさせていただきます。

 

あとがき

今日の午前中はポカポカ天気。調子に乗ってコートを着ないで外出したら急に寒気がおそってきました。この時期は体調管理が大変です。