コンテンツビジネスのバリューアップ〜Jリーグ放映権移行のニュースより

本日の新聞でJリーグの放映権が10年2000億円で契約されたと報道がありました。これまでは1年30億円でしたから、1年当たりで約7倍の価値上昇になります。

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Jリーグの放映権について

これまでは有料チャンネルとしてスカパーが一手に契約していました。例外として、NHKのBS放送とTBSのBSが1節に1試合ずつ、その他は地域局(東京MXやテレ玉など)が時々ホームゲームを放映するという状態でした。

スカパーで見ようと思うと、スカパーの基本料(421円)とJリーグパックの契約(2,962円)が2016年7月時点では必要になります。1試合だけとか、応援している1チームだけという契約はなく、割高な契約でした。

あらゆるスポーツを視聴できるJスポーツが4チャンネルで2,469円で見られます。野球なら主に放映するチャンネルを1つか2つ契約すればホームゲームを全て視聴できます。スカパーのJリーグパックと重複するチャンネルで野球など他のスポーツを見ようとしても見ることはできません。
Jリーグ全てかゼロかと迫られて割高だと、よほどのファンでないと契約しないのではないかと思います。

→サッカーの熱烈なファンは、ホームゲームはシーズンチケットを購入しているケースが多く、月4試合とすると、アウェイゲームの2試合しか視聴できないので、月額約3千円は高いのではないかと。

野球はそもそもの試合数が多く、月に25試合位組まれ、半分がホームゲームとすると、月に12試合くらい見られて、月に1,000円くらいです。
→ヤクルトや西武だとフジテレビのCSで月1,080円です。

 

今回の放映権移行に伴って期待できること

今回買収した会社はスマホやタブレットを使って格安で視聴できるようにするそうです。野球でもパリーグは月950円からパソコンやタブレットで視聴できますので、それなら多くの人にとって許容範囲だと思います。
※月950円は各チームのファンクラブ会員料金で、通常料金は1,450円です。

何よりも、多くの人がJリーグの中継を見られるようになると、ファンの拡大が期待できます。日本代表の試合は見ていてもJリーグは見ないという人が多いのですが、一般の人が中継を見ることで、代表の試合をきっかけにファンが増えるのではないかと思います。

 

コンテンツビジネスの価値

かつてのプロ野球は巨人戦を毎日地上波で放送することによって、国民皆プロ野球ファン、巨人ファンという世界を作り出していました。今となっては、様々な情報がありますので、皆がファンになるわけではありませんが、興味を持った人がスカパーの高額な契約をしなくても気軽に見られるようになるのは、ファンの裾野を広げるという点で大きなメリットがあるのではないかと思います。

 

情報が氾濫してはいますが、お金を出して見てみたいというコンテンツはそれほど多くありません。放映権が移行することをきっかけに、Jリーグを普段から視聴する人が増えて、チームの収入に反映して、日本のサッカーが強くなって欲しいなと感じました。

 

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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

今のJリーグファンのスタジアム観戦者の中心年齢は40代前半ということです。ファンを開拓していかないと、いずれJリーグ自体が廃れてしまいますので、これをきっかけに新たなファンが増えて欲しいと願っています。