店舗ビジネスで軌道に乗った経営者が考える「フランチャイズ展開」。
メリットも大きいのですが、同じ屋号で営業する権利を与えてしますので、
無計画に募集すると後で大変なことになります。
何回かに分けて、フランチャイズ展開の手順をまとめてみます。
フランチャイズ展開の原型を作る
フランチャイズ展開をする上で、「あのお店のような繁盛店を作りたい」と
相手に感じてもらうお店を作る必要があります。
加盟する側は、フランチャイズに加盟することで、加盟金やロイヤリティを
支払う必要があります。
わざわざ加盟する意味合いとしては、最初から成功したお店と同じやり方を
踏襲できるという点があるからです。
まずは、「真似してみたい」と思ってもらえるような魅力的なお店を作りましょう。
それが、フランチャイズ展開する時の原型になります。
フラッグシップ店舗との違い
店舗のブランドイメージを向上するために、知名度の高い立地に立派な店舗を
作ることがあり、フラッグシップ(旗艦)店と言われます。
フラッグシップは単体で採算が取れなくても良いお店です。
例えば、銀座に牛丼屋とかファストファッションのお店がありますが、
家賃が非常に高いことを考えると、黒字経営をしていても黒字幅は僅かでしょう。
フランチャイズ展開の「原型」とは、フランチャイズに加盟する方が真似できる
店舗でないと意味が無いので、オペレーション効率が良いとか、
対象とするターゲット客の多い地域に作られます。
フランチャイズ展開の原型となるお店
フランチャイズに加盟する方が最初に考えるのは「儲かるか」です。
本部が運営していても儲からないのでは説得力がありません。
中には、自分のお店が上手くいかず、その穴埋めをするために
フランチャイズ展開したいという方もいますが、それは無責任です。
目標としては、加盟店がロイヤリティを払っても良いと思えるだけの
利益幅を出す必要があります。
業界平均の利益率が20%であれば、25%の利益率を出せるお店を作りましょう。
その5%の幅が加盟店が本部に支払うロイヤリティの原資になるからです。
オペレーション効率の良いお店
利益率だけでなく、外部の加盟店が同じように経営できるお店にする
必要があります。本部企業に技術力のある人材が揃っているからできることではなく、
未経験の方でも本部で研修を受けて同じように運営できるように配慮する必要があります。
フランチャイズ店の運営で「マニュアル」の重要性が言われますが、
マニュアルの有無というより、何をどうするという点が効率化されていることが重要です。
オープンの手順を整理しておく
原型となるお店を作る段階でやっておいた方が良いこととして、
店舗オープンの手順を予め整理しておくとよいです。
いつ、誰が、何をするのか。外部にどういうことを依頼するのか。
店舗オープンの準備をしながら、行ったことを履歴で残していくことをお勧めします。
フランチャイズ加盟店に行う最初の指導が「店舗をオープンしてもらう」ことだからです。
加盟店に対してはガントチャート形式で渡しておくと、抜け漏れが防げますし、
「本部が教えてくれなかった」と後から批判されずに済みます。
例えば、こんな感じでガントチャート形式だと見やすくなります。
時期の所を3か月前、2か月前、1か月前と矢印で示す形で見える化しています。
フランチャイズ展開をサポートして欲しいといわれる際、自分が最初にアドバイスするのが
「繁盛店を作りましょう」ということです。
中には、繁盛店を作るところからやらなくてはならない場合もありますが、繁盛店作りが
できていることを前提にお手伝いすることが多いです。
加盟店が本部にロイヤリティを支払える水準まで、利益率の高いお店作りに取り組んでみてください。
<あとがき>
保護猫をもらい受けることになり、今後の土曜日にトライアルが始まります。
結構きびしく審査され、必要なものをそろえているところです。
今、飼っている猫が気配を察して、すごく甘えてきます。