二輪販売店のビジネスモデル③粗利を確保できているか確認する

この夏場は二輪販売店の経営計画作成をお手伝いさせていただきました。二輪販売店は大変厳しい業界ですが、元気にやっている店舗もあります。街中の店舗の活性化について考えてみます。

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粗利を確保するには

粗利=売上−仕入です。

売上を伸ばすばかりでなく、粗利の確保も考えなくてはなりません。私が支援させていただいた店舗では新車販売の粗利は1%台でした。経営者には「そんなはずはない」と散々言われ、納得されていない様子でしたが、決算書に記載されている数字ですので、「どうしてそうなっているのか?」を考えなくてはなりません。

 

新車販売の粗利が低かった理由

この店舗の場合は、メーカーからの報奨金が別に計上されているのと、レンタルバイク用の車両を仕入れていました。

メーカーからの報奨金については、新車販売の粗利に加えてあげます。

レンタルバイク用に仕入れた車両は新車の仕入から除き、レンタルバイク事業の原価に入れます。

ただ、こうやって調整しても新車販売の粗利率は5%台でした。

 

粗利の重要性

店舗には家賃や人件費、その他の光熱費などの固定費がかかります。簡単に言うと、固定費を賄うのが、売上から仕入れを引いた粗利になるのです。粗利を増やすには、売上そのものを増やすか、粗利率を上げるしかありません。

固定費は人件費を減らす(=リストラ)、家賃を減らす(=店舗の移転)などの経営判断を行わない限り、急に減ることはありません。無駄な照明を減らしたところで効果は限られています。

 

粗利を確保するには

まずは、現在の事業を細かく分類することです。自分が支援にはいった店舗では新車販売、中古車販売、整備、用品販売、保険・手数料、レンタルバイクと分類することができました。その分類ごとにどれだけ粗利を稼いでいるのかを把握する仕組みを作ることが重要です。人から言わずとも、経営者として常に把握できるようにする必要があります。

その上で、固定費分+借入返済+オーナー人件費+将来の投資資金として必要な粗利の額を明確にして、それを稼ぐための策を売上分類ごとに考えることが必要です。場合によっては、儲かっていない売上分類は捨てるという判断も必要です。

 

頑張っているつもりでも儲けが出ていないのであれば、根本のところまで戻った方が良いかも知れません。自分が支援したバイク屋さんも朝9時から夜は23時くらいまで一生懸命に働いている社長さんでした。

 

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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。企業の成長戦略をサポートすることで、地域にビジネスの芽が定着できるようお手伝いしています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき
久々にブログでなく、ホームページの方をいじっています。以前コンテンツを作ってから半年経ち、自分のやっている仕事と実際の業務が乖離していました。12月になりまして、だんだんと忙しくなってきました。