今日は日曜日、仕事とは関係ない内容です。
昨日、セリーグのクライマックスシリーズが終わり、本来の順位通りに優勝チームが日本シリーズに勝ち進みました。そして、敗軍の将、原辰徳監督が退任されるというニュースが流れると、インターネットではヤクルトの勝ち上がりよりもニュースになりました。
私は30年以上にわたってスワローズのファンなのですが、今回は名将・原監督へのオマージュとして書いて見ます。
断トツの実績を残して
原監督は2002年からの2年、2006年からの10年にわたってジャイアンツの監督を務め、12年のうち6回も優勝しています。特に、2006年に監督を引き継いだときは世代交代がうまく進まず、前年5位というひどい状態から、FAで有望選手を獲得することで就任2年目には優勝しています。
ジャイアンツの監督は球団の体質から常に優勝が期待される厳しいポジションですが、それを成し遂げてきた名監督です。昔はV9時代もありましたが、ドラフト制度によって新人獲得の公平性が担保されていますので、巨大戦力を作るのが難しいことを考慮すれば、すごい成績です。(一部選手の裏金や逆指名などドタバタもありますが、それは原監督の手腕とは関係ありません)
有名選手を抱えるジレンマ
ジャイアンツはFAで有名な選手を獲ってくることから、アンチのファンからはとやかく批判されます。私が応援しているスワローズからも4番バッターとエースピッチャーの両方を引き抜かれたということが何回かありました。
外国人選手は多額の報酬を取るけれども実績が出ないと1年で首になるので、成績が良かったときは年俸が跳ね上がってしまい、スワローズの球団経営では高額年俸を払えないので仕方ありません。
ただ、他球団で主力選手だった人が毎年入ってくるので、チームの生え抜き選手がレギュラーを獲るのは至難の業で、そういった選手達のモチベーション管理は大変だったことでしょう。
FA選手は使い捨て?
また、他球団から注目を浴びてFA移籍してくる選手も楽ではありません。FAになる時点で選手としてピークに達しているだけに、知名度にふさわしい活躍ができるのも3年位で、後は寂しい末路が待っています。
古くは清原選手、江藤選手など、数字を残せなくなって他球団に放出されています。今年は優勝がかかっている時期に1軍にいなかった先発ピッチャーが2名ほどいました。報道でも、有名選手であっても容赦なくこき下ろされてメンバーから外されていました。あの位の厳しさがないと、競争原理が働かなくなってしまうのでしょう。
今年のポストシーズンは温情起用?
力の落ちたベテラン選手に厳しかった原監督ですが、このポストシーズンでは違いました。先発投手3人は良いとして、4人目の先発投手は功労者ともいえるピッチャーでした(残りの先発投手が心許ないという事情はありましたが・・・)。結果的に初戦はジャイアンツが勝ちましたが、シーズン中は4人目の先発でシーズン中ずっと頑張っていたピッチャーの心中はいかがでしょうか?このピッチャーはリリーフに回って、良いピッチングをしていました。
その他にも、打てないと批判されている選手を最後までクリーンナップで起用したり、スタメンでの起用を続けていました(結果的に、この二人の選手が打線沈黙と守備の乱れを招きました)。シーズン後半にドラフト1位入団の選手が出てきて、バッティングでは非凡な才能を示していたので、その選手の方がイヤでした。
上記の二選手だとランナー無しでたまにヒットを打っても、ランナーがいて慎重に配球している時は打つことがないので、見ていても「まあ大丈夫だろう」という思いでした。うがった見方かもしれませんが、チャンスの場面でダブルプレーの確率がかなり高い選手達でしたから、ランナー無しでは単発のヒットを打たせるようにスワローズの中村捕手がサインを出していたかもしれません。ランナーで出ても走れないので、二塁に進んだところでシングルヒットではホームに帰れませんので怖さは全くありません。チャンスで回ってきても代打を出されないように、先発メンバーから外されないように、そこそこは打たせていたように感じます(考えすぎかもしれませんが、チャンスになると極端に全く打てないし、高確率でダブルプレーでした)。
最後は原監督らしくない温情?あきらめ?采配で、あっさりとクライマックスシリーズが終わってしまいました。噂では来年は横浜でDeNAの監督をやるという報道も出ています。横浜DeNAは中畑監督が4年掛けて優勝争いに加われる位置まで来たチームです。名将・原監督の新天地での采配を見てみたいです。
あとがき
冒頭の写真は雨中の神宮決戦、第3戦。ヤクルトのリードは2点しかありませんでしたが、2点あれば大丈夫かなと安心して見ていられる試合でした。三塁側での観戦でしたが、巨人ファンもあまり元気がありませんでした。最後に宿敵ジャイアンツを倒して日本シリーズ進出は嬉しいのですが、しびれるような勝負という感じはしませんでした。