横綱の日馬富士が引退を発表しました。事の経緯はネットの野次馬記事でしか知りませんが、スポーツビジネスがスタープレイヤーを失うことについて考えてみました。
スポーツビジネスにおけるスタープレイヤー
スポーツは勝ち負けを競って争うものですが、いつも応援しているチームが勝てるものではありません。プロ野球だと優勝チームでも勝率は6割位です。ホーム球場だと勝率が多少上がるでしょうが、良くても2勝1敗のペースです。
そうなると、勝ち負けはともかく、スタープレイヤーの頑張りを応援することになります。野球であれば、好打者でも3割しか打てませんので、4打席に1回の大仕事を観に行くことになります。サッカーでも、毎試合点を取れる選手はいませんので、ゴールに向かう姿勢を応援しています。
弱小チームのスタープレイヤー
自分は子供の頃からヤクルトスワローズのファンなのですが、優勝争いする年はそれほど多くなく、だいたいはBクラスに低迷しています。それでも、古くは若松選手、池山選手、古田選手、宮本選手といった、チームの看板選手を応援していました。大差で負けていても、○○選手の次の打席までは観ていこうと思いとどまったり、○○投手が投げるなら観ていこうという点、スタープレイヤーは他の選手と異なります。
サッカーでは石川直宏選手が今シーズンで引退します。記録よりも記憶に残る選手で、怪我が多かったのですが、いつも応援していました。
相撲における横綱
相撲では横綱の取組は一番最後になります。たとえ横綱を応援していなくても、幕付が下の力士が勝てば金星になりますので、頑張って欲しいと思います。強くても弱くても、横綱や大関といった上位力士が取組の最後になりますので、上位力士を失うと盛り上がりを欠いてしまいます。
特に、横綱は秀でた成績を重ねないとなることができませんので、強い横綱は10年に何人かというペースでしか出てきません。日馬富士は前場所で優勝したスタープレイヤーでしたので、大相撲はしばらく白鵬に続くスターがいないという事態になります。
スターは成績プラスアルファが求められる
先ほど挙げた古田選手や宮本選手は野球の上手さだけでなく、野球に取り組む姿勢が多くのファンを引きつけました。相撲では、暴力沙汰が露わになってしまいましたが、身体の小ささをハンディにしないで横綱を張ってきた日馬富士、横綱の権威を守ってきた白鵬ともに相撲界を引っ張ってきたスター力士でした。
スターは単に勝ち負けでなく、「スターの座で頑張り続ける」ところに多くのファンが付くのだと思います。J2で頑張り続ける三浦知良選手はスターそのものです。
スポーツビジネスは応援される対象を作っていかないと集客できません。相撲は朝青龍に続いて、横綱が2人連続で不祥事で引きずり降ろされました。惜しまれての引退でないのは本当に残念です。
ビジネスでも生産者が懸命にものづくりをしている様が共感を呼び、ブランド化していきます。単に儲けを追うだけでなく、何のためにその事業を行っているのかを発信していくことでファン作りが重要になります。
経営理念なんか無いよという経営者の方も多いのですが、理念の大切さを伝えていきたいと思います。
◆自己紹介
私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい
・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい
・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい
こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。
あとがき
今週末のJリーグ最終戦、石川直宏選手の最後の試合になりそうですので、応援に行きたいと思います。