企業は人なり、人件費削減は企業の競争力を損ねる

人件費は固定費ですので、従業員が少なくなれば「経費が浮く」と思いがちですが、実際は企業の競争力を損ねる結果になることが多いようです。

人件費は固定費

企業経営において、経営者が考えていることは固定費を減らすことです。売上の増減にかかわらず、常に払い続ける費用を削りたいというのが自然なことだと思います。

ただ、事務所の家賃や設備機器のリース料などは削っても挽回できますが、人件費を削ると後々で響いてきます。

 

事業を作るのは人である

人件費というと、費用がかかるというイメージがあります。ただ、売上を作るのは従業員の頑張りでしかありません。既にオペレーションが固まっている仕事については流れ作業で確保できますが、まだ固まっていない仕事や競合が強い分野については、従業員が頑張ってこそ仕事が取れる面があります。

業務の標準化も必要ではありますが、新しい仕事を創っていくときはトライ&エラーになりますので、トライやエラーをしてくれる人が必要です。

 

人件費削減、外部から感じる事

リストラ、すなわち人件費の削減については、従業員に対してある程度の順位付けをして、この人材は残って欲しい、この人材は他で替わりが効くなど、人材の順位付けをすることに他なりません。

ただ、多くの中小企業を見ていると、人材が去っていったことで、人件費は減ったけれども売上も減ったと実感されている経営者が大半です。結局、新しい事業をやろうとすると、従業員が牽引していくことになるからです。

今ある仕事が半年後、1年後にそのまま出来る保証はありませんので、従業員一人一人が頑張って他に負けない商品やサービスを開発していく必要があります。結局は新しい商品を作っていくのは従業員であり、従業員を減らすことで新しいアイディアも出なくなるのではと思っています。

 

事業承継でも事業再生でも、人件費削減が着目される傾向にありますが、肝心の競争力が損なわれては本末転倒です。

企業の競争力向上、いろいろと助言させていただくことは出来ますよ。

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい

・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい

・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。

 

あとがき

都内で物々しい警備状況にありましたが、トランプ大統領が去ったことで少し落ち着きそうですね。