資金調達、補助金とファンドからの調達

会社の資金調達というと、銀行からの借り入れをイメージしがちです。ただ、実はそれ以外にも方策はあります。実際に使えそうなものを紹介します。

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もらえるものはもらう!補助金

補助金については、「ものづくり補助金」や「小規模事業者持続化補助金」など、中小企業でも取りやすいものがあります。その他にも「省エネルギー設備導入補助金」などがあります。

省エネルギー補助金は、会社内の生産設備などに最新の機器を導入することで補助金をもらうことができました。ポイントは性能証明書が発行できるメーカーの機器を買うこと、複数社の見積もりを取ることなどであり、正直、外部の専門家からのアドバイスがなくても、事業者だけで申請することが十分に可能な制度です。難点は、多くの事業者がこの補助金を狙っていること。平成27年の例でいえば、受付が開始されてから1ヶ月で予算がなくなって終了になりました。

ものづくり補助金も比較的取りやすいです。ものづくりにおいて、設備を導入することで、明らかに製造コストが下がる(製造効率が上がる)、納期が短縮される、製造の精度が高まるというメリットがあります。それを、経営課題の解決と絡めて申請書を作成するのがポイントです。設備が導入されれば、製造工程が改善されるのは当たり前なので、製造工程の改善を経営にどう活かすかを相手に分かりやすく書けばよいです。

その他、小規模事業者持続化補助金もあります。こちらは50万円しか出ない補助金ですが、用途が販売促進に限定されていますので、ホームページの制作、店舗内の模様替えや看板設置、チラシの作成などになります。こちらも、単に販売促進として書かずに、これからの経営をどうしていくのかを書くのがポイントです。

 

ファンドからの出資を受ける

ファンドというとハードルは高そうに感じるでしょう。もちろん、出資を受けるのは大変なことです。ファンドは投資家から預かったお金に対し、相当の利回りを約束して運用しています。

私はITバブルのころ、IT業界にいましたので、その当時はベンチャーキャピタルが多数ありました。初期投資のかかるサービスを手がけている事業者の多くはファンドからの支援を受けていました。

また、最近の話ではヘルスケア業界の顧問をしている時に、訪問系のサービスを拡充しようと考えて、直営での展開に必要な資金をファンドから出資していただくことができました。資本金800万円の会社は資本金2億超の大企業に変身しました。出資を受けるにあたって、半年がかりで話し合いを行って事業デューデリジェンスは非常に大変なものでした。それでも、ファンドの担当者と粘り強く折衝を続け、無事に資金を受け取ることができました。

ファンドが入ることで大変なことは沢山ありましたが、こういうところに書ける性質のものではありませんので、お許しください。

 

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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。企業の成長戦略をサポートすることで、地域にビジネスの芽が定着できるようお手伝いしています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

最近、あちこち情報収集していて、事業の芽がいくつか出てきました。ただ、自分の身体は一つしかありませんので、事業を絞らないといけないなと強く感じています。