店舗ビジネスはターゲットを絞るところからスタートする

最近創業された方の店舗を見に行きました。中は洒落た感じの内装ですが、まだ商品が雑然と置いてあるだけで、外から見ても、ガラスの中に商品があるなという程度です。これだと「中に入ってみよう」という気がしません。

店舗の見栄えの重要性

店舗の大きな機能の一つは「誘客」することです。外を通りがかった方がふらっと引き寄せられる店舗が良い店舗です。

自分がロードバイクを買ったときがまさにそういった感じでした。店の前にTREKというメーカーののぼりが沢山あり、店の入り口近くにアルミのロードバイクが飾ってありました。ちょっと見せてもらおうかと店内に入り、中の店員さんと話し込み、アルミよりも10万円ほど高いカーボンのロードバイクを予約した次第です。

ちょうどその時資金繰りがきつかったので、支払いを1ヶ月待ってもらい、その間は店のディスプレイとして使ってもらったのは良い思い出です。

 

店舗の見栄えを決めるのはターゲット設定

自転車屋といってもいろいろなタイプの店がありまして、一番多いのはママチャリや電動自転車を扱う、普段使いの自転車屋です。自分が行った店では、スポーツ自転車専門という店構えで、普段使いではなくスポーツ車両を欲している人にPRしている店舗でした。当然、来店される客はそういうバイクを買う方に限定されますので、無駄に混んでいることがなく、また行ってみようという気になります。

逆に、何でも屋の店だと「専門的なアドバイスをしてもらえない」と思いますし、パンク修理などでごった返していて、落ち着いて話ができないというデメリットもあります。そうなるとスポーツ系の自転車を購入する人には物足りないし、日常的な自転車を購入する人やメンテナンスしてもらう人にとっても、お店が混みすぎていて「次は別の店にしよう」と思われても不思議ではありません。

 

ターゲットを絞るには

街中の小さなお店が「何でも来い」という品揃えができるものではありません。したがって、取り扱う製品を絞り、理想的なお客様像を描くことが必要です。ターゲットを絞りすぎると来店客が限られてしまいますが、どのようなお客様に来て欲しいのか、利用して欲しいのかを明確にすることは必要です。

男性、女性、年齢層を大まかに設定し、どのようなライフスタイルの人なのか、その周辺にはそういう方が多いのかどうかを検討すると良いでしょう。スポーツ用の自転車だと、地方に行くと自動車で出かける人が多いので、都市部の方が受け入れられるだろうという仮説を設定します。その仮説を検証するため、繁盛しているスポーツ自転車専門店をいくつか見に行けば、どういう人たちが来ているのか、共通していそうな特徴などを探ります。そうすると、開業する店舗の顧客像が見えてくると思います。

コーヒー豆の販売やら、癒しの空間など、様々なご相談を受けますが、開業しようとする店舗と周辺の店との違いを明確にするためにも、自社の狙うターゲットなどを最初の段階で明確にすることをお勧めします。

店舗ビジネスで創業をご検討の方には様々な助言ができますので、思わぬ失敗の確率を減らすことが出来ます。是非ご相談ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今日は金融機関の方の来社がありました。個人事業の時には金融機関との関係を築くことはありませんでしたので、法人にして良かったと感じました。