数値管理のない店舗経営、業績は運任せになりがち〜成長には計画が必須

飲食店と小売店の両方で「決算のことは何も分かりません」と言われました。決算そのものはプロの税理士さんにお願いする話ですが、数字の管理は必須です。

数字が読めない経営者

たまに「自分は会計のことは分からない」とおっしゃる経営者がいます。会計のことが分からずに経営してこれたというのはかなりラッキーなケースだと思います。

普通は、会社を立ち上げたときには「どのくらい儲かっているか」「手元にどの位お金が残っているか」が心配でならないはずで、それを把握したり先読みしたりという点で会計の知識は必須です。

数字が分からなくても経営してこれたのであれば、周りがサポートしてくれていた面が大きいです。ただ、部下は辞めてしまうこともありえますので、経営者自身が分かっておくべきです。

 

小売店の場合

小売店が管理するべきは粗利です。商品を仕入れて利幅をのせて販売していきますので、どれだけ利幅を上積みしているかが店舗の実力になります。

「粗利=売上−仕入」になりますので、仕入を安くするか、売上を上げることが粗利を上げることになります。仕入を安くできるのは店舗が築いてきた信用力のたまものですし、商品を高く売れるのは、店舗のブランド力やニーズのある商品を扱っているからです。

 

飲食店の場合

飲食店の場合は、売上で見ます。店舗は座席数が決まっているので、売上の上限が制限されます。特に、ランチタイムは2時間ほどの時間に多くのお客様が殺到するでしょうから、限られた席数を何回回して、客単価いくらで、どれだけの売上を上げたかが重要です。

夕食はランチほど利用者数が多くないですが、ドリンクのオーダーがありますので、客単価を上げることができます。

こちらは「売上=客数×客単価」で、時間帯毎の売上管理をします。

 

先ずは経営に関する現状について、数字で把握する

「売上=客数×客単価」や「粗利=売上−仕入」については、商売をやっていればごく当たり前のことです。経理をやりましょうというと難しく考えがちですが、先ずはそこから考えればよいのです。

現状がどうなっているのかを把握し、本来はどのくらいの数字にしたいのか計画を作り、計画と乖離している部分を見直して改善していけば良いのです。

 

計画作りは会社の成長に不可欠

事業計画を作りましょうというと、そんな計画は要らないという方が多いのですが、最初はいくら稼ぎたいかという数字だけでも良いのです。多店舗展開であれば、店舗数でも良いかもしれません。数字を掲げてみて、どのように達成させるのかを考えていくことが今後の成長に不可欠になります。

会社をこれから成長させていきたいということだけでなく、経営を改善したいという場合にも計画作成は有効です。ご興味がありましたらお手伝いさせていただきます。

 

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい

・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい

・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。

あとがき
乾燥した空気でのどの痛みを感じました。風邪の予防でマスクと、のど飴が必要な季節になったことを実感