下請け特化を訴求したフランチャイズ〜集客の壁を越えられるか?

個人の独立開業手段としてフランチャイズは有効です。ただ、大きな壁がありまして、開業当初の集客の壁を越える必要があります。

無店舗、少額投資のフランチャイズ

個人が本部の研修を受けて、「無店舗型」のフランチャイズが大いにもてはやされた時期がありました。今も募集は継続されていますが、以前ほど宣伝はされていません。

実はお手伝い型のフランチャイズは少額投資で開業できるというメリットはあるのですが、開業後に集客するという一つの壁がありました。

ガッツのある人は飛び込み営業でも何でもやって、事業を軌道にのせるのですが、「営業が苦手」という方には不向きでした。

 

集客は事業立ち上げ後の最大の課題

集客して顧客を作ることは、どのような商売でも必要なことです。ただ、店舗型のビジネスであれば、店舗前の方が通りがかって何かを買っていったり、利用したりということがあります。

無店舗型は店舗を構えない分ローコストですが、集客は自分たちでやる必要があります。ネットを使った集客なのか、地域内でしらみつぶしに周り尽くす営業なのかは別にして、事業が成り立つだけの集客が必要です。

 

下請け型のフランチャイズ

最近のフランチャイズ展示場で出展が目立つのが「ノモメンテ」です。最近多いなと思って見ていたら、自宅にDMまで届きました。かなりの広告費を使って加盟店募集をしていることが分かります。

このフランチャイズはハウスクリーニングなのですが、本部が仕事のやり方を教えた後に、下請けとして仕事を出すから「営業不要」ということを訴求しています。本当に下請けで仕事がもらえるのであれば面白いと思いました。

 

懸念材料は、本当に仕事をもらえるかどうか

ハウスクリーニングのフランチャイズは他にもいくつかありますので、ノモメンテは後発組になります。先発のフランチャイズでは、営業が苦手で仕事を取れなくて苦労している加盟店が沢山ありますので、営業不要としている点は目新しいです。

一方、本当に営業不要なのかと言う点では疑問が残ります。展示会、DMで加盟店を積極的に募集していますので、一気に加盟店が増えると、個々の店舗に回せる案件が減っていくのではないかという点に懸念が残ります。

 

今読みかけの本で「パラノイアでないと生き残れない」という本がありまして、経営者は事業の成否について十分慎重に考えないとならないという内容です。自分の感覚だと、下請けに頼るばかりでなく、自ら集客の努力も必要だと思いますが。
本当に営業せずとも下請けで成り立つ事業であれば、個人の独立開業手段として面白いので、この本部をウォッチしていこうと考えています。
ただ、フランチャイズ加盟は個々で十分にリサーチして、自己判断で加盟ください。自分が判断を求められたら「様子見。どうしてもやりたかったら死ぬ気で頑張れ」と助言します

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい

・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい

・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。

 

あとがき

最近自転車乗っていないですねと、仲間に言われてしまいました。最近はフィットネスクラブの中で電子版の書籍を読んだりしながらバイクを漕いでます。