年明けくらいから確実視されていた「ものづくり補助金」ですが、今回は金額は1000万か500万で、補助率が2分の1が標準、要件を満たすと3分の2という内容でした。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は毎年この時期に公募される補助金で、説明文には「産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善」を行うための「設備投資等の一部を支援する」補助金であることが明記されています。
従って、試作品開発でも良いし、サービス開発でも良いのですが、「設備投資」が条件になるので、ものづくり製造業に相性の良い補助金です。
補助上限1000万円になる「一般型」と「企業間データ活用型」
まず、1000万円取ろうと思うと「設備投資」が必須になります。内容的に試作品開発でもサービス開発でも良いのですが、実際はサービス業の場合はそれほど多くの投資はいらないと思います。
また、今回は「企業間データ活用型」という内容が追加になりました。この場合、複数の事業者での取組になりますので、補助金がもらえると言っても、これから2か月ほどで連携先と新たに調整して計画を作成するのは難しいのではないかと思います。
→使える費用は以下の通りです。実際には設備投資しないと大きな額を使うのは難しいと思います。
・機械装置費<必須>
・技術導入費(補助対象経費の3分の1まで)
・専門家経費
・運搬費
・クラウド利用料
補助上限500万円になる「小規模型」
小規模型は設備投資のみの場合と試作品開発の両方があります。試作品開発のタイプにしたときは設備投資は必須でなくなります。試作品開発の場合は使える費用が増えて設備投資義務の要件が無くなります。
・原材料費
・外注加工費(補助対象経費の3分の1まで)
・委託費(補助対象経費の2分の1まで)
・知的財産権など関連経費(補助対象経費の3分の1まで)
ただ、試作品は商品を量産する訳ではありませんので、原材料などで数百万も使うことは正直想定しづらいです。
補助率2分の1が3分の2になるには?
この補助金は2分の1の補助率が標準ですが、要件を満たすと3分の2になります。
例えば、1000万円の設備投資をした際、2分の1だと500万円の補助金ですが、3分の2だと666万円(端数切り捨て)の補助金をもらえます。
3分の2に補助率が拡大される要件は以下の通りです。
・「企業間データ活用型」での申請
・小規模事業者が「小規模型」で申請(従業員数の確認があります)
・経営革新計画を申請していること
・一定の要件を満たす先端設備導入の認定取得事業者(※)
(※)この内容は詳細が発表されていませんので、詳細不明です(2018年3月1日時点)
加点項目
以下の内容を満たしていれば計画書の審査時に加点されます。
・生産性向上特別措置法(案)(平成30年通常国会提出)に基づいた、固定資産税ゼ ロの特例を措置した自治体において、当該特例措置の対象となる先端設備等導入計画の 認定企業(詳細が分からないので、そのまま紹介します)
・経営革新計画、経営力向上計画、地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認
・1%以上の賃上げを実施
・小規模事業者
・九州北部豪雨の局地激甚災害指定を受けた市町村に所在し、被害を受けた企業
今回のものづくり補助金の締切は4月27日(金)の消印有効です。
ご興味がありましたら、先着3社限定でサポートしますのでお問い合わせください。
◆自己紹介
私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい
・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい
・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい
こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。
あとがき
3月になった途端、昼間はポカポカ陽気。もうすぐ桜のシーズンですね。