官製春闘には違和感しかない

ニュース番組を見ていて、官製春闘も4年目になって勢いがなくなったと報道されていました。ただ、春闘は政府主導で行うものではないはずです。

春闘について思うこと

自分が会社員をしていたのは1993年から2008年までの16年間で、最初の8年間は組合が異常に強い鉄道会社でした。ただ、その会社ではあまり春闘がどうのこうのということはありませんでした。春闘といえば、自動車や電機などの製造業が強いイメージです。

ベースアップの率(額)と賞与何ヶ月というのを聞いてうらやましく思っていました。

ただ、賃上げの前提として、会社が儲かっていることが条件になるはずで、製造業は賃上げをする状況だろうかと考えてしまいます。

 

アベノミクスの賃上げ誘導

自民党が与党に返り咲いてから、アベノミクスでは賃上げを産業界に要請しています。産業界がそれに応えてベースアップを復活させたりしていますが、賃上げをするからには儲かっていることが前提になります。自動車メーカーは新興国需要もあって好調ですが、電機メーカーに賃上げする余裕があるとは思えません。

また、自分は補助金申請の仕事に関わることが多いのですが、補助金の「加点要件」に賃上げがあるので、申請する会社の多くが「翌年から全従業員の賃上げを行う」とチェックをいれていますので、そんな余裕があるのかなと眺めています。

 

賃上げは結果が伴ってからが本筋

今の賃上げは、政府がデフレ脱却をしたいと考えて、従業員の裾野が広く、労働組合の組織率が高い自動車メーカーや総合電機メーカーに賃上げをさせているように感じられます。

ただ、自分が普段見ている中小企業では利益の確保に汲々としている状況なので、賃上げは困難ですし労働環境の改善も難しいです。

これからは、ITの導入などで、生産性の改善を最大限行って、従業員の仕事の質を上げることで「1人あたりの利益額」を増加させ、そのことによって利益還元を行っていくと言うのが本筋ではないかと考えます。

 

賃上げとか春闘という言葉には、従業員の仕事の質を上げるというニュアンスが感じられず、正直好きにはなれません。大手はまだ余裕があるのかもしれませんが、中小企業では固定費である人件費アップには応じづらいところがあります。

自分が関わる範囲では、売上が上がる取り組み、利益を確保する取り組みをご指導して、その結果、経営者が利益還元をしたいということなら良いのですが、単に賃上げだけをする取り組みには大反対です。

中小企業は採用面で大手ほどの強みが無く、どこも従業員の確保に苦労しています。金銭面だけで大手に張り合うのは難しいでしょうから、従業員をビジネスパーソンとして育成していき、力を発揮してもらうことが重要です。従業員の戦力化ご支援させていただきます。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

自分はFC東京(サッカーJ1)の大ファンで毎年シーズンチケットを買っているほどなのですが、今年はまだ1試合もみてません。今日は大勝利(6-0)だったようで、週末の「多摩川クラシコ(VS川崎フロンターレ)」が楽しみです。