こんにちは。FCコンサルタント・山下です。週末に一気に桜が満開になりましたね。花粉症の私もマスクをしてあちこち見に行きました。(写真は神田川、杉並区永福です)
フランチャイズの本部を立ち上げるためには、様々な手順があり、店舗を広げていく過程では「あれもない、これもない」という状態になりがちです。ただ、私たちコンサルタントが依頼を受けた際に、これだけは必要というものがいくつかあります。何回かに分けて順に挙げていきます。
FC本部に必要なモノ:⑥SV体制
FCで店舗指導をする人をSV(スーパーバイザー)と称するのが一般的です。最初は店舗を指導する人は一人からスタートすることと思いますが、SVの個人技ではなく、組織としてFCを指導していくことになりますので、SV体制が必要になります。
SVを担当するスタッフについては、フランチャイズとして店舗を広げていく前の段階でいくつか直営の店舗があるはずですので、店舗を指導する技量を持っているスタッフについては目星が付いていると思います。まずはその人がSV候補になるのですが、直営店の中で指導するのと他の会社であるFCを指導するとでは勝手が違ってきます。その辺りのことを記していきます。
SVの役割
・加盟店の指導
・加盟店の管理、監督
SVの役割は大きく言うとこの2つになります。指導して店舗の売上を上げることと、店舗がFC本部のやり方から逸脱しないように管理し、監督することです。管理の中には、ロイヤルティ金額算出のベースとなる店舗売上の正しい報告、店舗の外観、店舗内のPOP掲出や撤去、品揃えなどが含まれます。
FCを指導するのに必要なスキル
SVの中には、直営店のマネージャーができてもFC相手の指導がうまくできない人がいます。そういった人を何人か見てきましたが、考えられるのはこんなことです。
①直営を指導するときに共通理解していることが、FC相手だと共通理解になっていないので、うまく指導できない。
②FC店舗が潜在的に持っていた疑問や不満をぶつけられて、思うように指導できなくなる
③FC店舗の言いなりになって本部に帰ってきて、不満や改善希望を宿題として持って帰ってくる
①については、マニュアルを元に説明して、加盟店の店長、主立ったスタッフの腹に落とし込んでくるしかありません。マニュアルがないのであれば、自分の言葉で加盟店が納得するまで話し込み、本部に戻ってから周囲と指導内容を確認してマニュアル化するのが良いでしょう。この指導内容がSVによってバラバラだと後々で様々な考え方が出てしまうので早急に統一しておくべきでしょう。
②や③も実際には良くあります。SVが店舗を指導できるのはオープン時を除いては月に1回か2回になりますので、その間の疑問や不満がたまってSVが店舗に行った際にいろいろとぶつけてきます。不満を聞くのもSVの仕事ではありますが、不満を聞くのが中心になって十分な指導ができなくなるのは本末転倒です。
FC店舗もいろいろと言っては来ますが、自分たちの不満ばかりではなく、少しでも役立つアドバイスを求めているのが本音です。本部にとってもFCにとっても店舗が繁盛すれば双方共にハッピーなのですから、不満は不満で聞いて、本来の訪問目的である店舗指導を疎かにしないようにしましょう。
中には、店舗の訪問目的をSVまかせにしてしまっている本部もあるかもしれませんが、それでは指導内容がSVによってバラツキが出てしまいます。最低でも、訪問目的と具体的な指導内容及びチェック内容について誰かが確認する体制を取るべきです。
まとめ
・SVの役割はFC加盟店の指導と管理・監督
・FCを指導するスキルは個人差が出てしまう。そのため、マニュアルの整備と訪問目的や具体的な指導内容は本部内で統一しておく。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。