FC本部はマニュアルを作成せよ(FC本部が最初に必要なモノ⑤)

こんにちは。FCコンサルタント・山下です。

フランチャイズの本部を立ち上げるためには、様々な手順があり、店舗を広げていく過程では「あれもない、これもない」という状態になりがちです。ただ、私たちコンサルタントが依頼を受けた際に、これだけは必要というものがいくつかあります。何回かに分けて順に挙げていきます。

FC本部に必要なモノ:⑤マニュアル

FCといえば、マニュアルが絶対に必要です。FC本部は加盟店から、FC加盟の際に加盟金をいただき、その後に指導料としてロイヤルティをいただきます。加盟金の対価としては、前回紹介した商標・サービスマークの使用とノウハウの開示といった点が該当します。ノウハウには形がありません。それを形に示したものがマニュアルになるのです。

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最低必要なマニュアル

・店舗オープンマニュアル
・日々の業務マニュアル
・本部への報告事項マニュアル

こういったものはマニュアルにしなかったとしても絶対に必要になるものです。マニュアルになっていなかったら、店舗のオープンを担当するスタッフ、業務を指導するSV(スーパーバイザー)、本部で管理業務をするスタッフがそれぞれ加盟店に何らかの指導をすることになります。

しかし、マニュアルという形になっていなかったら、スタッフが思いついたことを指導していくということになりがちです。ベテランのスタッフの中では業務の手順が頭の中に入っているか、自分自身のメモとしてお持ちかもしれませんが、その内容が果たして正しいのかどうか、FC本部の中で共通認識になっていないかもしれません。

誰もが同じ指導をできるようにし、店舗間のバラツキがないようにするためにもマニュアルは必要なのです。

FC内部で必要なマニュアル

・店舗指導マニュアル
・店舗開発マニュアル

同じように、加盟店に見せることはしないけれども必要なものとしては、上記の2つが必要です。ただ、優先順位としては上記の3つに比べると低く、最初は担当者が手探りでやっていく中から、「こうやってやれば効率が良い」とやり方を決めていき、周りとすりあわせをしながら徐々にマニュアルにすればよいでしょう。こちらは内部向けなので、加盟店に「ノウハウを開示」することを約束している部分とは別になりますので、優先順位は下がります。

なお、マニュアルですが、内容を定期的に更新していくべきです。立派な冊子にするべきという考え方もありますが、穴開けのバインダー(穴の部分が痛むので、4穴以上がお勧めです)の立派な商品を買ってきて、表紙の部分にカラーで本部のロゴ等を入れたらよいでしょう。

そして、マニュアルの内部については改訂していくのが原則ですので、立派なのを作ろうとデザインに凝るのではなく、現場の具体的なノウハウが詰め込まれるように写真を沢山入れた方が現場で使いやすい、生きたマニュアルになるでしょう。

まとめ

・フランチャイズにはマニュアルが必須。
→加盟金の対価として定められている「ノウハウの開示」として不可欠
→加盟店指導の内容を統一化し、効率を上げるのに必要

・最初に必要なマニュアルは「店舗オープンマニュアル」「業務マニュアル」「本部報告マニュアル」
→他にもあるが、この3つは絶対に必要

・本部内で使うマニュアルは追々追加していく

・デザインに凝った立派なマニュアルではなく、写真がいっぱい入った現場で使いやすいマニュアルを

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。