昨日から、とある商店の経営診断で埼玉県川口市にある団地を訪問しています。その団地の居住者は4割が中国から来られた方とのこと。高齢化が進む日本社会の将来図を示しているのかなと感じましたので記してみます。
団地問題:高島平団地の例
私は板橋区の高島平で幼少期を過ごしました。高島平には昭和40年代に建築された団地群があり、団地の中には小学校や幼稚園、食品スーパーや飲食店、本屋さんに衣料品店が揃っていて、街として必要な機能が揃っていました。
しかし、最近になって高島平を訪れてみると、小学校は廃校になって駐車場になっていたり、かつて食品スーパーだったところはデイサービスに変わっていました。
私は第二次ベビーブームにさしかかる世代ですので、小学校が新しくできて転校を余儀なくされた経験もあります。その時のことを考えると、学校がなくなって更地になっているというのは寂しいものです。
今、高島平団地を歩くと、住民の高齢化が著しく、全く活気がありません。
UR芝園団地
URの芝園団地は昭和50年代に造成された団地です。京浜東北線の蕨駅から徒歩10分以内、団地内には集会所や公民館、保育園や食料品スーパーや飲食店もそろっている絶好のロケーションです。団地には10棟の建物があり、部屋数は約2,400世帯と巨大団地です。
しかし、敷地内の飲食店や食料品店を見ると、外国に来た気分になります。公民館の部屋で打ち合わせしていると、明らかに日本語でない歌声が聞こえてきます。団地内を歩いているファミリーの多くは明らかに日本人ではありません。
団地内の飲食店と活気
日本人向けの飲食店はコーヒーハウスと中華料理店があります。その他に、明らかに中国人向けの火鍋の店、韓国人が経営していると見られる韓国料理店があります。どの店もお昼から大変賑わっていて、昼間から高齢者がビールをあおっていました。
高齢者しか残っていない高島平団地では、団地内に買い物するところも飲食店もなく、子供達が遊んでいるということもありません。芝園団地では子供達が走り回っていますし、複数の飲食店が繁盛店として残っています。
これから人口減少が加速していく日本社会では、空き家が出てきますし、飲食店などの担い手も少なくなってきます。寂れた団地が出てきていますし、これからも問題になってくるでしょう。今後、その隙間に海外からの人が入り込んでくるのは時間の問題かもしれないなと感じました。
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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。企業の成長戦略をサポートすることで、地域にビジネスの芽が定着できるようお手伝いしています。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
あとがき
昨日、今日のフィールドワークではコーヒーハウス、中華料理店と行きました。明日は日本人向けでない、韓国料理店にトライしてみようと思います。店に入るときのドキドキ感が日本とは思えません。