フランチャイズのビジネスモデルは永遠ではない

私の古巣である、中古車買取の最大手ガリバーのニュースが出ていました。懐かしくて、今日はそのニュースについて気づいたことです。

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本日の電子版のニュースより

 

中古車買取のガリバーの2015年3~5月期の連結決算は、純利益が12億円と前年同期比37%増えた。中古車を展示販売する店舗を拡大し、自動車の販売が伸びた。売上高は30%増の504億円で、自動車の小売台数が43%増えた。

 

私がガリバーを退職したのは2008年12月、ちょうどリーマンショックの時期でした。その時は中古車業界だけでなく、日本経済全体がおかしくなっているときでした。その時とでは比較になりませんが、当時から「買取だけではこれから立ちゆかないので、買い取りした車両を直接販売する」ように本部から指導していました。

フランチャイズの中にはその方針についてこれずに去っていく店舗もありました。今でもフランチャイズとして営業している店舗は本部の方針転換に従って付いていったということです。

 

フランチャイズのノウハウは永遠ではない

これだけ世の中の動きが速いと、ビジネスモデルを作っても、真似できるモデルは真似されるし、単にアイディアだけの商売であれば、後から追いかけてきた事業者にあっという間に抜かれてしまいます。インターネットを見れば、商売になりそうな情報やノウハウがあちこちにころがっています。フランチャイズで重要なのはノウハウよりも、長いこと看板出して頑張ってきたことの証であるブランドではないかと感じます。

フランチャイズというと幻覚を抱く方が多いのですが、本部が商売のノウハウを指導してくれたとしても、それはスタートラインに立ったにすぎません。真の競争は店舗をオープンしてからです。中古車の買取と言えばガリバーという地位を築いていても、環境の変化に応じてビジネスモデルは変わっていくのです。

フランチャイズ本部の説明を聞きに行くとその気になってしまいがちですが、自分で仲間を集めて商売を始めるのと何が違うのかを考えることをお勧めします。

あとがき
急に暑くなりました。明日から中小企業大学校に4週間詰めて研修を受けたり、自分が研修のインストラクターになったりします。研修を受けるときのテキストと、自分がインストラクターをするときのテキストの両方を持って、明日から3泊してきます。