中小・零細企業の支援をしていて、最近増えているのが「事業承継」支援です。ただ、実際には、ご子息や親族には経営を任せるつもりはなく、従業員が継ぐのも難しいケースがとても多いです。現実的な解決策として、外部へのM&Aを支援することにしました。
中小・零細企業の事業承継
事業承継は会社の規模は関係なく、多くの会社にとって支援テーマになりえます。創業間もない段階であれば経営の安定だったり、古い会社であれば収支改善だったりしますが、突き詰めれば、他に経営を継げる状態にすることであり、1代限りの会社で無ければ次の経営者にバトンを渡せるように準備しておくことは重要です。
>承継のパターン
少し調べれば出てくることですが、パターンは4種類しかありません。
・親族(息子や娘婿、兄弟など)に引き継ぎ
・従業員に引き継ぎ
・家族でも従業員でもない外部に引き継ぎ
・会社を畳む、廃業
>中小・零細企業の事業承継、現場を見てきて感じる事
そもそも、親族に引き継げる場合は周りに相談したりはせず、既に準備を進めているケースが大半です。手続きについては、税理士に相続していることが多く、せいぜい揉め事があれば弁護士が入ります。親族に引き継ぐ場合は、次の経営者をOJTで育てたり外部の研修などで育てていけば当座はOKです。(本来は、後継者自身が事業計画を作った方が良いです)
また、従業員に引き継ぐケースもありますが、実際はそういうケースにはあまり関わったことがありません。従業員は「会社員」として働いているので、経営者となってリスクを負う(会社の借金の個人保証をしたり、会社の株式取得にまとまった対価を支払う)ことを避けるケースが大半です。経営者からの愚痴も聞きますが、どういう風に仕事をするかは人それぞれなので「会社を引き継げ」とは命令できません。
そうなると、従業員の雇用を守るために会社ごと外部に売却出来ないか、M&Aの相談になります。
中小・零細企業のM&Aサポートの担い手が少ない
M&Aのサポートというと、日本M&AセンターやM&Aキャピタルパートナーズ等の大手が有名です。ただ、大手事業者は案件が引く手あまたでして、売却価格が3億円以上にならないとサポートしていないのが現状です。
それよりも案件規模が小さいと、税理士さんや弁護士さんなどが個々に動いているのが現状のようです。ただ、小さな会社のM&Aを手がけている方はそれほどいません。
>中小・零細企業のM&A、現状
ただ、中小・零細企業のM&Aが全くないわけではありません。自分はフランチャイズビジネスに携わってきましたので、直営店をフランチャイズ加盟店化したり、不振のフランチャイズ店を本部で買い取ったりというのは見てきています。
実際、複数店舗を経営しているオーナーは全て新規で立ち上げるというよりも、周りの店舗を買い取った結果、店舗数が増えているというのが実際のところです
>中小・零細企業の買い手
フランチャイズばかりでなく、有望な事業で社長の職人技に依存しているのでなければ買い手が見つかる可能性はあります。社長の職人技とまでいかなくても、高所での作業を社長が行っていて、社長が引退すると作業のやり手がいないとかではダメですが。
買い手として一番多いのは、既に類似業種のビジネスをしていて、居抜き物件に投資する感覚で店舗などの施設と従業員を買い取るパターンです。その次は川上か川下の取引先の事業拡大で、中には全くの新規事業のノウハウを得るために投資することもあるでしょう。
不振店であったとしても、商品があってお客様がある程度いるのであれば、ゼロから立ち上げるよりは良いからです。これら企業の新規ビジネスに加えて、最近は個人の方が創業の近道として既存ビジネスに投資して参入してくるということはあるようです。
当社のスモールM&A支援スタンス
当社ではスモールM&Aに特化して新規の投資案件を探している投資家さんと連携して、事業を引き継ぐ側、スモールビジネスの外部引き継ぎを支援します。
費用は以下の通りです。
・着手金 10万円×3か月(事業概要を整理して、外部投資家向けの匿名情報提供を行います。通常、事業計画の作成に25万円いただきますが、「会社の価値の見える化レポート」を作成します)
・成功報酬 売却額の5%(最低額は200万円で、着手金は差し引き)
大手のM&A仲介会社は売却額の5%が相場で、仲介、すなわち、買い手と売り手から手数料を取りますが、当社はあくまで売り手の中小企業をサポートする立場に立ちます。
着手金はいただきますが、その間も事業売却に向けた「磨き上げ」のアドバイスを行いますし、様々情報提供をいたします。
近々、メニューにも追加しますが、取り急ぎ、ブログに記載します。ご興味がありましたらお問い合わせください。
◆自己紹介
私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
得意分野はフランチャイズの本部立ち上げですが、会社の成長につながる経営計画作り、補助金申請など、ビジネスの成長、新規立ち上げをサポートしています。また、最近、スモールM&Aのサポートも始めています。
・創業時の創業計画、創業融資獲得
・店舗の収支改善、集客、多店舗展開・フランチャイズ展開→ハンズオンで支援します
・資金調達のための事業計画(銀行から言われたら一緒に作成します)
・日本政策金融公庫の経営力強化資金(通常より低利です)
・新しいことに挑戦する経営革新計画、経営力向上計画
・ものづくり補助金など、補助金申請
・会社の成長戦略を描くための早期経営改善計画(費用の3分の2は補助金使えます)
・スモールM&A(外部への会社/事業売却)のお手伝い
あとがき
ものづくり補助金のサポートをしていた為、ブログをお休みしていました。以前みたいに毎日更新は無理ですが、これからも更新していきます。