中小企業診断士として独立開業10年目、毎年課題があって安定はない

中小企業診断士は、資格を取っても食っていけないと言われる資格でした。独占業務が無いことがその理由ですが、サラリーマンの時よりは収入は確保できています。ただ、課題は毎年あります。

中小企業診断士の収入像

「中小企業診断士 収入」で検索すると、J-Net21のアンケートに行き着きます。ボリュームゾーンを占めているのは年収500〜800万円で全体の2割、500万円まで届かない方が4割ですので、800万円超えが4割といったところです。

自分が独立するときは平均400万円と言われてましたので、その時よりは良くなって来ました。これは年収が上がったというよりは、本気で中小企業診断士の仕事をしている人が増えたというのが実情だと思います。仕事を取れるようになるまでは大変ですが、必要としてくれるクライアント様はいますので、何とか収入は確保できます。

 

中小企業診断士の稼ぎ方

冒頭に書きましたように、中小企業診断士には独占業務がないので、国家資格を持っている事は単なるスペックでしかありません。公的機関の仕事では資格の有無が問われますが、コンサルタントに資格は要りませんし、中小起業支援のための認定支援機関になる際、中小企業診断士の資格は必要なく、実務経験か研修受講の有無が問われます。

一般的には、経営コンサルタントの国家資格と言われていますが、コンサルだけでやっている人は少数で、研修の仕事やセミナーの仕事などを組み合わせたり、公的機関の仕事を受注したりと言う方が大半です。

 

独立開業しても、仕事は常に変わる

自分がこう思ったのは、補助金サポートの需要が少し引いてきた実感があるからです。自分は公的機関、補助金を専門にやっている会社(株式上場しています)、自分での直接受注の3つのルートで補助金申請サポートをしていますので、年間何十件という案件に関わるのですが、どのチャネルも問い合わせが減少してきているように感じます。事業者から感じる熱意のようなものが感じられません。この何年かに比べて明らかに少ないので、補助金についてはこの辺が潮時かなと感じてしまいます。なお、直接受注している仕事以外は部分的に関わっているだけです。

一昨年くらいまで毎年やっていたレポートの執筆についても、執筆料と依頼内容のバランスが変わってきたので、引き合いはいただいているのですが昨年からはお断りせざるを得なくなっています。

 

サービス提供と受注のバランス

中小企業診断士として一人でビジネスをやっていると、サービス提供も受注も自分でする必要があります。中には、受注した仕事を下請けで請けることもありますので、仕事に専念することもできますが、基本はバランスを取る必要があります。

補助金の仕事だったり、特定のテーマのセミナーやコンサルに集中しすぎると、終わったときに次の仕事が無いということが良く起こります。公的機関からの月10日とか週3日などの仕事も安定した収入にはなりますが、終わったときに時間がぽっかり空きます。

自分も昨年は忙しすぎて無我夢中で仕事していましたが、4月になると少し落ち着きます。8月以降は本格的に落ち着きますので、ギアチェンジをしなくてはならないと考えています。未だに暇な時間ができるのが怖いのですが、今年はじっくり腰を据えて取り組もうと思っています。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

得意分野はフランチャイズの本部立ち上げですが、店舗ビジネスやスモールビジネスの成長をサポートすることでしたら、お役に立つことができます。

・創業時の創業計画、創業融資獲得

・店舗の収支改善、集客、多店舗展開・フランチャイズ

・資金調達のための事業計画、補助金確保、経営力向上計画、経営革新計画

特に得意なのはサービス業、リサイクルビジネスです。

 

あとがき

公的機関で仕事をしていると、職員の方がそわそわとする時期です。今となっては人事異動がなつかしいですが、今は仕事を楽しくするのもつまらなくするのも自分次第です。