富士通が携帯電話事業売却〜大きい組織には市場規模が必要

携帯電話が一斉に流行りだしたとき、ドコモの携帯でM、N、P、Fとメーカー毎に個性がありました。その時のメーカーが総倒れになったということで、改めて事業環境の変化を感じます。

かつてのドコモの携帯

90年代、自分が社会人になってしばらくしてから急速に携帯電話が普及しました。最初は料金も高くて気軽には使いづらかったのですが、普及と共に料金も下がっていきました。

自分が最初に買ったのは富士通製のFでした。スティック型で人気だったP(パナソニック)や折りたたみ型のN(NEC)と懐かしいです。

ちなみに、自分は会社に入って旅行の添乗に行ってましたので、トランシーバー並みの大きさの端末を借りていったこともあります。台数が限られているので、持ち出せないときは貸し切りバスの一番前に付いていたカード式電話であちこち電話していました。バス1台だと30〜40人が一度に付くので、レストランや旅館に付く前に一本電話入れておくと受け入れ準備が全く違うのです。

 

ガラパゴスケータイと言われた時期

日本の携帯電話はガラパゴス携帯で、世界の潮流からは取り残されて独自に進化したものだと言われるようになったのは2010年を超えたあたりでしょうか。AppleのiPhoneが出たのが2007年、日本で販売されたのが2008年で、スマートフォンを持ったら手放せないという人が急に増えたと記憶しています。

ガラパゴスなどと呑気な事を言っていて良いのかなと思っていたら、冒頭の主要メーカーは携帯電話事業から撤退していたようで、最後に残った富士通も撤退ということのようです。富士通は「らくらくフォン」という高齢ユーザー向けの商品もあった位ですが、それだけじゃ採算が合わなくなったようです。

 

ガラパゴスが続かないのは組織が大きすぎるから

自分は多くの創業希望者にお会いしていますし、皆さんいろいろなアイディアを持って活き活きとされています。自分もコンサルタント冥利に尽きるというか、さまざまな助言をして変わったビジネスを支援しています。

たとえ、世界中に通用しないすき間のビジネスであっても、組織が小さければやりようはあると思います。ソニーが作っていたパソコン、VAIOは分社化して今でも製品を作り続けています。かつてのような主要ブランドではないですが、ネットでの直販を中心に一定の存在感がありまして、最近多い台湾メーカーなどの世界ブランドと比べると高いですが、パナソニックのレッツノートよりは安いです。

富士通の携帯電話も日本の高齢者向けに徹底的に分かりやすく使いやすい機種を作れなかったのかなとは思いますが、スマートフォンは出荷台数の規模も違うし、今は格安スマホが沢山あります。富士通単独で日本の限られた市場を追いかけるのは大変だったのかもしれません。

 

隙間ビジネスを目指すなら小さい組織で、大きな組織を維持するならヒット商品が必要になります。今はヒット商品といえども長続きはしませんので、小さな組織で素早く商品化していくことがビジネスのセオリーなのだと思います。もちろん、小さな組織であっても存在価値がないと続きません。自分のビジネスも経営者のサポートを一生懸命やらせていただきます。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今日は久々に晴天。代々木の事務所で仕事していましたので神宮球場に行こうかなと思いましたが、蒸し暑いので断念。クーラー効いている中でテレビ観戦の方が楽しいです。