2021年振り返り:「事業計画」の重要度が向上

本日は11月26日で少し早いのですが、「嵐の前の静けさ」というか、この後振り返りの時間を作れるか分からないので、当社、株式会社エム.サポーティングの事業状況について振り返りたいと思います。

外部環境の変化

SWOT分析について

事業の方向性を検討する際にSWOT分析という手法を使うことがあります。

S(強み)とW(弱み)が内部環境、すなわち、自社でコントロールできること、

O(事業機会)とT(脅威)は自社ではコントロールできないことになります。

外部環境について

(O:事業機会)
Oについては、「事業再構築補助金」という補助金が着目されたことで、補助金についての認知度や興味が高まったという点が当社の事業に大きな影響を与えました。更に、コロナ禍によってオンラインでの打ち合わせが普通のことになり、外出せずとも外部との接点を作れるという点で業務の効率化に大きく寄与しました。

また、コロナ禍によって事業に大きな影響があり、補助金とは関係なしに今後の打ち手を検討しなくてはならない会社も多数出て来て、今後の事業計画(方針)決めの相談も増えそうです。

(T:脅威)
一方、Tについては「補助金を扱うプレーヤーが増えている」こと、そして、補助金を扱う事業者の中には「悪徳事業者」と言われても仕方ないところもあるようで、補助金の公募要領の目立つところに「高額報酬を請求する事業者に注意」と書かれてしまっています。イメージが悪くなっている点は脅威といえます。
また、中小企業診断士という資格を持っていても独立開業せずに副業で仕事されている方は相当いますので、そういう方々と競争になるのかなと感じています(競争の激化)。

 

内部環境について

一方、当社の内部環境については、「ひとり社長」の会社ですので、大きな変化はありません。

(S:強み)
強みとしては、「多くの会社を診断したり、計画作成していることで、事業計画の策定スキルが向上した」「フランチャイズ本部での勤務経験、独立後に役員として関与した先のハンズオンでの支援経験から、多くのセミナーを担当させていただいた」点などがあります。
また、オンラインで打ち合わせや相談対応できるようになったので、移動時間を自分の作業時間に充てることができるようになり、より丁寧に事前準備できるようになりました。

(W:弱み)
一方、「営業力の弱さ」は相変わらずです。おかげさまで多くのご紹介をいただいて順調なのですが、新規客の開拓について「勝利の方程式」的なものを確立したいというのは積年の課題です。

その他は、自分自身も51歳になり、独立当初のパワーというか根気が無くなってきているように感じています。締切が迫るなど切羽詰まればパワーは出るのですが、最近は前もって作業を進めてしまっているので、追い込まれる場面が少なくなりました。

 

2021年の振り返り

(コロナ前)
当社の収入は、2019年までは「調査レポート執筆、専門家派遣、研修、事業者への支援(顧問型)」がメインでした。市場動向などを調査して執筆し、その過程で得た知見を活かしてセミナーをさせてもらったり、専門家として企業様のご支援をしたりというのがパターンでした。なお、公的機関から定期的に訪問するのが専門家派遣であり、それ以外に事業者様と直接契約して支援する顧問先も複数ありました。

(コロナ後)
コロナ禍によって顧問型の支援は一旦無くなりました。2020年は研修の仕事が一切なくなり、公的機関からの仕事の割合が増えたのに対し、2021年は補助金の仕事の割合が増えました。また、仕事の依頼先が「税理士の先生」からの紹介割合が増えました。その他はフランチャイズ本部からの紹介というものもありました。

実際の手間と売上は異なるのですが、今は「売上の8割が事業計画絡み」です。補助金申請のための計画、新規事業立ち上げのための計画や創業に向けた計画です。今まで通りに事業を漫然としていても先の展望が見えづらくもなっているので、第三者であちこちの計画を診ている人間が一緒に計画作りをするのは良い傾向だと考えています。

 

今後の展望について

(2022年も補助金申請が中心か?)
補助金については2022年も継続してありそうです。ただ、困っている企業を助けるという側面よりも「新しい取り組み」を支援するという方向になりそうです。新しいことを手掛けてどうなるのかは誰にも分かりませんが、当方では様々な「仮説」を立てて、それに基づいたシナリオを作り、克服しなくてはならない「課題」と「解決策」を提示していくことができます。

先日、ご縁があってウェビナーで補助金セミナーをやらせていただきました。そのタイトルは「補助金まるなげセミナー」ですが、普段からやっていることを刺激的なタイトルにさせていただきました。経営者の「こんなことやってみようか」というアイディアを膨らませて、シナリオを固めて、それに合わせたアクションプランを作っていき、その実現のために補助金で導入した設備などがあるという内容です。

ウエビナーもそうですが、事務所のある三鷹地域に根付いて税理士の先生などと連携していきたいと考えております。web広告のお誘いなどもいただいたのですが、一度に多くの案件をいただいても対応できませんので、地道に1件ずつご縁を大切にしていきたいと思います。

(経営改善のサポート)
新たな展開としては「経営改善」の方向でお引き合いをいただけるように準備していきたいと思います。金融機関などから「経営改善計画」を作成するように言われた事業者様が相談の問い合わせをしてくれるように準備していきたいと思います。

(新たな取組)
ウエビナーを定期的に開催することも有効かもしれないので検討していきたいです。まるなげセミナーのように外部に委託するばかりでなく、自社でもできないか可能性を探っていきます。

今回は内省的な内容ですが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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(あとがき)

おそらく、事業再構築補助金の3回目公募の結果が近々公表され、様々な問い合わせが入るのではないかと考えております。その後は4回目公募の締め切りもありますので、年内はバタバタしそうです。
お仕事があるのはホントにありがたいです。