上手く行っている会社こそ、事業承継の備えを

「3年後の経営?その時自分は60後半。引き継げる会社にすることが何よりも大事」
先日、経営者インタビューをした際、あらかた質問した後、最後にこういうコメントが返ってきました。

 

創業社長として優良企業チェーンを創り上げた

その社長さんは、サラリーマン人生を早々に見切り、親や兄弟から借金をしてとある販売店を立ち上げ、個人として8千万まで売上を作ってから法人化して、今は5店舗を経営しています。

学生時代、サラリーマンとして経験してきたことを元に右肩上がりに業績が上がり、その地域ではナンバーワンのお店です。自作の管理システムや店舗運営のノウハウを持ち、盤石の経営です。

 

5店舗運営しているからこその責任

ただ、社長が気にされているのは目先の経営ではありませんでした。5年~10年後に会社がどういう状態になっていれば良いのかという将来像を描けていないことに不安を感じているようでした。

「自分には後を継がせる親族はいない。正直、お金を残したいという気持ちもない。ただ、自分を信じて付いて来てくれた従業員がいて、従業員には家族もいる。従業員がこのまま仕事を続けられる環境を作ってあげたい。自分の名前を使って有利に仕入れができるなら名前をつかえば良いし、自分の名義になっている店舗についても、良いように従業員に引き継いであげたい」

このコメントからは、優良なチェーンを創り上げたものの、今後の会社の承継に頭を悩めていらっしゃることが伝わってきます。

 

生涯、経営者は無理な話

世の中では「一億総活躍社会」と言われ、高齢者の就労機運を高めていこうという動きがあります。ただ、70歳、80歳になっても現役で有り続けるのは実際には困難です。体力も気力も若い時に比べて落ちてくるでしょうから、徐々に次の世代に引き継いでいく方が会社の経営も上手くいくでしょうし、創業者本人の人生も充実するでしょう。経営には常に責任が伴いますので、病気になる前にスムーズに継承して置くほうが良いのは自明です。

 

事業承継=経営の承継

世の中では事業承継対策として、財産対策がメインに捉えられていますが、実際は財産のことではなく、会社という公器を良い形で次の世代に引き継いでいくことの方が重要です。そのためには、次の世代の経営者が必要であり、経営者を育成していくことが最大の課題になります。

経営者育成といえば、「後継者塾」のような講座等をイメージするかもしれませんが、必要なのは、会社を背負って立つ覚悟と全体把握、右腕となる周囲のサポート体制になります。どのように承継するとよいのか、外部の人間を活用することをご検討ください。

 

当社では今後行っていくことをプランニングし、必要なサポートを行っていきます。ご興味が有りましたらお問い合わせください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

得意分野はフランチャイズの本部立ち上げですが、会社の成長につながる経営計画作り、補助金申請など、ビジネスの成長、新規立ち上げをサポートしています。

・創業時の創業計画、創業融資獲得

・店舗の収支改善、集客、多店舗展開・フランチャイズ展開→ハンズオンで支援します

・資金調達のための事業計画(銀行から言われたら一緒に作成します)

・日本政策金融公庫の経営力強化資金(通常より低利です)

・新しいことに挑戦する経営革新計画、経営力向上計画

・ものづくり補助金など、補助金申請

・会社の成長戦略を描くための早期経営改善計画(費用の3分の2は補助金使えます)

特に得意なのはサービス業、リサイクルビジネスです。

このブログは情報発信のために平日はほぼ毎日書いています。

 

あとがき

今週は研修ウィーク。土日の代休でブログを更新できました。明日から再度研修施設に缶詰になります。