会社の取材を刷る際、対応が分かれるのが経営理念の有無です。経営理念の無い会社に限って、「どうして必要なのか?」「例えばどういう理念があるんだ」と聞いてきます。
経営理念の必要性
経営理念というのは、会社によって定めている内容が異なりますが、大きく言うと、「この会社が目指していること、大事にしていること」です。
できたばかりのベンチャー企業ならばともかく、ある程度経営が落ち着いて来たら定めるべきでしょう。「何を大事にしているのか」を示すことは、取引先や従業員にとって判断基準になるからです。
例えばこんな企業理念
私が以前勤めていた会社では「中古車の流通革命」という理念がありました。
これによって、単に中古車の買い取りをして儲ければ良いということでなく、今までの中古車流通を買えていくのだという想いがありました。
一方、最初に入った鉄道会社は真逆で、経営理念と社員の行動に乖離がありました。
「お客様を安全・正確にお届けします」「お客様第一主義」が理念で、前者はともかく、後者については理念と実際の行動はイコールではありませんでした。
前者にしても、満員電車を毎日こなしていくということの裏返しで、お客様というよりは輸送をさばくという発想が優先されていたように感じていました。毎日の朝礼で唱和するから言葉には出てきますが、意味は考えないというか、少し違うなという感じでした。
ただ、夜になると酔っ払いからからまれたり暴力を振るわれたりということが珍しくありませんでしたので、自分の身体は自分で守らねばならず、現場にいると毎日が戦いでした。そのため、「お客様第一」とは言っていられないのが現実でしたが。
理念の効果
理念があることで、経営者が何を目指しているかが分かります。特に、サービス業では、フロントに出ている人は全て瞬時の判断を求められます。理念があれば、その理念に従った行動ができますが、寄せ集めの従業員だと判断することができません。
サービスの世界では、リッツカールトンのクレドが有名ですが、経営者の考え、判断基準が周りで統一されたものになっていれば、より良いサービスが出来るのではないかと感じます。
経営理念を作りたいという相談を受けたことはありませんが、フランチャイズで多店舗展開をするときには、加盟企業と本部が共通の目標を持つことが非常に重要です。理念なんて必要ないとは思わずに、どうして経営理念が求められるのかという所から考えてみてください。
経営理念の策定だけでなく、中長期の成長戦略策定についてもお手伝いします。
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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。
・補助金や事業計画のサポート
・売上増加につながるご支援
難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
あとがき
今日は結婚記念日、平日には珍しく外食に行ってきました。