最近、研究会に出てこられた方から「独立して事務所を構えているのですか?」と聞かれました。自分としてはそれほど驚かれることとは思いませんので心外です。ただ、企業内の中小企業診断士にとっては、中小企業診断士として独立した人のステイタスが低いのだろうなと感じました。
中小企業診断士の仕事
職業分類において、税理士とか社会保険労務士という分類はありますが、中小企業診断士という分類はありません。強いて言えば、コンサルタント業に分類されるのでしょうが、「中小企業診断士=コンサルタント」と言えるのかといえば微妙です。中小企業診断士の資格を有していても、得意分野は人それぞれで、研修の仕事が多い方もいれば、自分は業界の研究レポートを書く比率が高いです。
中小企業診断士はスペック保証でしかない
中小企業診断士の資格は非常に広い範囲から出題される試験にパスする必要があります。1次試験では様々な知識が問われ、2次試験ではケーススタディを元に短い時間で根拠を持って回答して行かなくてはなりません。その時の知識+ビジネスパーソンとしての経験があれば、特定の分野ではコンサルティングが可能です。
ただ、コンサルティングの実務経験無く試験に合格する人が多いので、中小企業診断士=コンサルタントとは言い難いところです。私もITコンサルをしていた時期が少しだけあるので、その時の経験を元に独立に踏みきりました。
コンサルタントとしての力は独立後の実務で培われる
自分は独立してから、様々なご縁でお仕事をさせていただきました。例えば補助金の申請であれば、補助金申請業務の受注を全国規模で行っている会社があり、その会社との業務委託によって、年間で80件程度の補助金申請に関わっています。それだけ数を積んで、結果の是非について毎回振り帰りを行っているので自分の実力になっています。
同じように、業界の調査レポートについても独立開業してからほぼ毎年執筆させていただいていますので、様々な情報収集のノウハウと執筆のコツを習得しています。
もちろん、個別の企業の支援については経営者と今後のゴールを決め、そこに行き着くまでのプランを積み上げていくという形で自分の形を作ってきました。
中小企業診断士は人それぞれ
中小企業診断士の資格を持っていても、コンサルを一切やらずに研修講師の仕事に特化している先生もいます。また、仕事の基盤を作ってしまった人の中には資格の更新を止めてしまう方もいます。中小企業診断士の資格が無いと公的機関の仕事を請けるのが困難になりますので、自分には全く無い選択肢ですが、公的機関を仕事のターゲットとせず、資格が無くても知ってもらえる位の実績を作ったと考える方には有りうる選択肢なのかもしれません。
独立した後に会社員という立場に戻る方についても、多くはありませんが一定の割合で存在します。経営のことが一通り分かって、会社にしがみつくという感覚がないので、逆に評価されている面もあります。
自分は公的機関の仕事をしながらその経験をご縁のあった経営者やこれからの起業者に還元していきたいと考えています。新事業をやってみようと思ったり、起業しようと思っている方で、ご相談希望でしたらお気軽にどうぞ。
◆自己紹介
私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
・これから創業したい
・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい
・フランチャイズに加盟してみようかと考えている
こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。
あとがき
今日はあちこち出歩いていましたので、久々にスタバのフラペチーノをいただきました。甘くて冷たくて生き返りました。