二輪販売店のビジネスモデル②街中店舗の売上向上

この夏場は二輪販売店の経営計画作成をお手伝いさせていただきました。二輪販売店は大変厳しい業界ですが、元気にやっている店舗もあります。街中の店舗の活性化について考えてみます。

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売上の向上策

店舗は売上を確保しないと始まりません。店舗敷地の家賃、人件費、いずれも、売上が出ないと賄っていくことができません。また、業績が思わしくない店舗であればコスト削減は十分にやっていることが多いので、コスト削減で劇的に業績を改善するのは難しいです。

売上=客単価×客数になりますので、客単価、客数のそれぞれを上げる方策を挙げてみます。

 

客単価を上げるには

まず、車両販売については、ユーザーがどの車種を買うかで単価が決まります。50万円の予算で考えている人に70万の車両を買ってもらうことは難しいので、車両そのものでなく、トータルでの客単価向上を目指す方が現実的でしょう。

オートバイの場合は車両だけ買って終わりということはなく、細かな用品を買ったり、保険加入も必要になりますので、絶対に必要になる用品やアクセサリーについて、決め打ちで充実させることが重要になります。二輪車用品専門店と同等の品揃えは不可能でしょうが、品揃えを充実させる品目を絞れば、その品目は充実させることができます。特に初めてのオートバイ購入となる方に対して、安全確保や盗難防止といった、必ず必要になる用品は充実させる方が良いでしょう。

また、車両の整備についても、ユーザーはどこかでやってもらう必要があります。二輪だけでなく四輪でも多い取組ですが、整備料金をパッケージにして前もって購入してもらえば、整備の為に定期的に通ってくれるようになります。

 

客数を上げるには

商売は何でもそうですが、新規客を集めるよりも、既存客にもう一度来てもらう方が楽だと言われます。それを考えると、むやみにインターネットを使って集客を図るのは効果が薄いと考えた方が良いでしょう。

二輪販売店であれば、販売したお客様は整備に来てもらうようにしたり、友人を紹介してもらうようにするのが、地道だけれども効果のある施策でしょう。

また、街中の小さな店舗では展示台数に限度がある上、同じ車両が置きっぱなしだとユーザーから「売れていない店」と思われてしまい、魅力のない店舗と写ってしまうので、定期的に在庫を入れ替えましょう。

在庫の入れ替えの度にオークションに売却してしまうと入れ替えコストもかかってしまうので、提携して車両在庫をお互いに紹介できるようにしておくのが効果的です。他の店舗の車両を紹介できるようにしても良いですし、提携している店舗同士で在庫を入れ替えて、販売が決まったら手数料を払うなどルールを決めておくと良いでしょう。

 

店舗は大型化すると品揃えが充実して、ユーザーのメリットが大きくなります。街中の店舗では在庫の台数が限られてしまい、ハンデになるので、販売店同士で連携することが有効でしょう。

 

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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。企業の成長戦略をサポートすることで、地域にビジネスの芽が定着できるようお手伝いしています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

今日は金融機関の方と打ち合わせをさせていただきました。もう少し時間がかかりますが、資金調達に関するパッケージメニューを充実させたいと思います。ご興味がありましたら問い合わせください。