都知事選挙があって、小池百合子新知事が誕生しました。応援はしていましたが、圧勝ぶりには学ぶものがありました。
小池都知事
小池さんは現役の自民党議員で東京都選出の議員でした。他の候補と違って、東京のことを熟知されている点で期待ができると思います。自民党の都議団からの推薦もないのでフリーハンドで取り組めるでしょう。
一方で、与党・自民党から大いに嫌われている点で、これからどうやって議会を乗り切っていくのかについては不安が残ります。
圧勝劇要因①前知事の問題点を突いている
そもそも舛添元知事は都議会の与党である自民党と密着な関係にありました。普通にやっていれば辞任に追い込まれることはなかったのですが、あまりにもひどいというか、やり過ぎなところがありました。しかし、都議会(自民党)はその問題を追及することなく、自発的な辞任に終わってしまいました。
都民は辞める、辞めないということでなく、説明をして欲しかったわけで、説明が付かないのであれば、お詫びと返金、今後はやらないという約束をして欲しかったです。最後は退職金までもらって辞めたということで、舛添元知事や自民党都議団に不信感を持っていました。
この前知事の問題を「蒸し返す」という方針を明確にしていたのは主要3候補の中で小池さんだけでした。
圧勝劇要因②知事になって何をしたいのかが、比較的明確
小池知事は元ニュースキャスターということもあって、言葉がはっきりしていました。通勤電車を二階建てにする、空き家をつかって介護職員の処遇を改善するなど、様々なアイディアがありました。他の候補には明確な意志を感じませんでした。
最終的には、他の候補にはやらせたくないという意志が働いて、小池議員に表が流れたように感じます。
圧勝劇要因③自分の意志を示す
都知事選は「後出しじゃんけん」と言われていましたが、元々名前が出ている人が「出る」「出ない」を繰り返して最後に出てきたから、結果的に「後出し」になっていたような気がします。
今回の「後出し」は組織の調整ありきで、本人の意志はあまり伝わってきませんでした。特に、自民党公認の候補者からは、東京をこうしたいという思いが最後まで感じられませんでした。野党の統一候補は憲法や自身の健康問題は一生懸命でしたが、大島の消費税率を5%に下げると思いつきで話す等、都知事としての適正は全く感じませんでした。
圧勝劇要因④政治はエモーションである
政治というものは人気投票ですので、応援する方の感情に訴えるのがセオリーだと思います。アベノミクスというフレーズもそうですし、小泉下首相の郵政民営化、細川元首相の日本新党ブームも多くの人の共感を得ました。
小池知事は選挙途中から緑の衣類や持ち物を持って、演説に集まるよう働きかけ、最後はすごい熱気だったようです。小池都知事とナチズムをなぞらえる記事も出ていますが、それは的外れだと思います。
会社経営において、小池知事に学ぶこと
・大義名分というか、どうしてこの事業をするのか明確にする
→市場は存在するものでなく、作り出すものです
・計画を作って、何をするのかを明確にする
→計画がないとぶれてしまうし、周りもわかりません
・経営に熱意を持つ、周りを巻き込む
→計画の正しさとか、市場のニーズも大事ですが、周りを巻き込む熱意が重要です。
こうしてみると、なるべくしてなった小池都知事だと思います。自民党が中心を占める都議会の反発もありそうですが、都民290万票を取って直接選ばれた知事であることを尊重して欲しいと思います。
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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。
・補助金や事業計画のサポート
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難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
あとがき
千代の富士が亡くなったとか。まだ61歳、早すぎます。。。