フランチャイズは飲食・サービス・小売店にカテゴリーが分かれますが、最も売上が多いのは小売店です。小売店は最寄品を扱うのか、買い回り品を扱うのかによって、お客様が来てくれる範囲=商圏の広さが異なってきます。
最寄品の商圏
最寄品は身近な商品で、その商品を買うこと自体にいちいち比較検討したりはしない商品です。食品や身の回りのものが該当し、どこのスーパーで買うかという比較はありますが、いちいち商品のスペックやデザインなどを比較して購入することはしないものです。
こうした商品の品ぞろえに長けているのが、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどです。消費者としてはどこかで購入することは決まっていて、価格によって、どこで買うかが決まってくる商品です。
買い回り品の商圏
買い回り品は購入する際に複数のお店に行って比較検討して買う商品です。家電や洋服など、購入頻度がそれほど頻繁ではなく、値段以外にも沢山比較する項目のある商品が該当します。そのため、消費者は安くて良いものを買うことができるのであれば、多少の距離の遠さは気にしません。そのため、商圏は最寄品と比較して広くなります。
買い回り品を扱う小売店の行く末
専門的な商品を扱っている店舗については、あくまでも品揃えの専門性をアピールするべきです。専門性をアピールできないのであれば、家電量販店やファストファッションに押されてしまいます。そのため、街中の電気屋が姿を消し、家電量販店が市場シェアを拡大していきました。
私が先日かかわった店舗は、特別な買い回り品を取り扱う店舗でした。本来は専門性で勝負すべきところを、100円ショップと同じような商品も揃え、価格は100円ではないという設定でした。更に、集客のために、店舗面積の一部を100円ショップ化すれば、客足が戻るのではないかと。
私はこの品揃えには賛成しかねます。目先の売上が欲しくて、企業体力もないのに、100円ショップと同じことをするのは無謀です。単に、店舗の利益を削ってしまうだけだし、100円ショップ自体が珍しい業態ではありません。品揃えの競争になって大手チェーンに負けてしまうだけです。それよりも、それまでは専門的な店舗として100円ショップにないものが置いてあることから、地元商店街の事業主が買いに来るお店でした。安さで競って表面的な賑わいを演出するよりも、事業主から「無くてはならない店」として選ばれるような店にするべきです。
あとがき
2週間ほど、自宅から1時間15分ほどかかる場所に出向いて研修の仕事をしていました。毎日の移動だけで疲れてしまいました。明日から、溜まっていた仕事を一つずつ片づけていきます。