今日、のれん分けフランチャイズに関するセミナーを受講しました。経営者の高齢化が進んでいて、事業承継のニーズが高まっていますが、従業員に事業を引き継ぐことの重要性を感じました。
のれん分けとは
のれん分けは商売を従業員に「分家」という形で引き継ぐことです。かつては長年尽くしてきた功労者に対して、同じ看板で商売することを許す風習がありました。主に、和菓子や蕎麦屋などで盛んに行われてきました。
今だと飲食業界に多く、ラーメン屋だと大勝軒などが有名です。その他は美容院などにもあります。職人技が必要とされる商売で、従業員が長年修行する過程でお店に尽くしてきて、そのがんばりを還元する意味で、独立を推奨するものです。
のれん分けの問題点
以前でしたら、のれん分けしても師匠と弟子という絶対的な関係がありました。ただ、今ではいつまでも義理にこだわってはいられない環境でもありまして、何も対策せずに分家を承認すると、ブランド価値が損なわれてしまう事にもなりかねません。
そのため、契約で権利と義務の関係を定めた上でのれん分けを行い、本部の立場を守ることが求められるようになってきています。そこで注目されているのがのれん分けフランチャイズなのです。
のれん分けで決めておくこと
必ず決めておくことは、金銭の授受でしょう。それは、通常のフランチャイズと同じく加盟金や月々支払うロイヤルティ、直営店を譲り渡すのであれば、店舗引き継ぎの価格などです。その他には食材などの仕入れ条件や契約解除条件なども入れておくべきでしょう。少なくとも、本部が作り上げてきたイメージ通りの運営が守られるように契約で縛っておく必要があるでしょう。
また、分家した店舗がフランチャイズ事業などで別のチェーンを作り上げる事も阻止するべきでしょう。
こういった「のれん分け」については最初の設計が非常に重要です。フランチャイズなどの他店舗展開を専門とするコンサルタントにご相談ください。当方でも問い合わせがありましたら対応させていただきます。
あとがき
今日は東京ビッグサイトのフランチャイズフェア2日目でした。この2日間はフランチャイズ研究会の面々と一緒でしたので、あれこれ情報交換することができました。