立ち食いでフレンチやイタリアンなどを安く食べることができる「俺の」が国内でフランチャイズ展開するという報道がありました。その中にモデル店を作っていくという点に着目して書いて見ます。
モデル店の重要性
フランチャイズを展開する際、最初にやるべき事は「商標」の取得とモデル店の確立です。商標を押さえないと、今後安定した商売ができませんし、モデル店として標準のモデルを確立しないと、今後スピーディーに展開していくことができないからです。
モデル店に求められるのは、顧客ターゲットを明確にすること、顧客ニーズを明確にして、それに合わせたサービスを提供することです。そして、競合店にない独自のセールスポイントや強みが必要です。フランチャイズで展開していくときは、モデル店をベースに広げていくことになります。
「俺の」のフランチャイズ
報道によると、「俺の」はおでんとそばを組み合わせた和食業態と、フレンチと割烹を組み合わせた業態の直営2店舗を都内に出し、モデル店にするようです。そして、大きな特徴として、これまでは「立ち食い」の店だったのを着席に改め、客単価は2〜3割高めるようです。
自分の周りでも、行列して店舗に入って、更に立食だとくたびれるという話を聞いていました。もの珍しさから一度は行ってみても、今後も行くかといういわれると微妙だという声でしたので、リピート客を定着させるには着席させるスタイルの方が合っているかもしれません。
飲食フランチャイズの特性
フランチャイズの長所は知名度を活用できるところです。「俺の」はフレンチやイタリアンなど、抜群の知名度がありますので、店舗をオープンしたらしばらくは行列ができることでしょう。ただ、とりあえず行ってみようという方は最初の何ヶ月かで需要が一巡します。その人たちが「また行ってみよう!」と思える店舗を作っていかないと、本部にロイヤルティを支払う分経営が苦しくなります。
本部の知名度の高さもいずれは落ち着いて来ますので、個々の店舗の接客が重要になってきます。顧客満足を徹底的に高めて、リピート客で賑わうお店を作るためにも、立ち食いスタイルから着席スタイルに変換していくのはとても理にかなっていると考えます。
フランチャイズだと本部から食材を買って、基本的なメニューは本部が開発します。それでも、繁盛店を作り上げるには、店舗の看板メニューの磨き上げやワインやカクテルの提案など、お店でやるべきことは沢山あります。「俺の」から様々な繁盛店が出てくることを期待しています。
あとがき
実は、「俺の」の店舗には行ったことがありません。安くて美味しいのは結構なのですが、せっかく美味しい食事をたべるのであれば雰囲気やゆったりした接客が不可欠だと考えるからです。待たずにゆっくり座って飲食できるようになったら、一度行ってみたいと思いました。