ネットとリアルの融合を考える②無店舗フランチャイズ

フランチャイズでの開業を検討されている方にとって、初期費用を下げたいというのは大きな検討事項の一つです。そして、「無店舗」で開業するというのは一つのソリューションです。店舗を出さなければ、本部に加盟金などを払って、自分自身が研修を受ければ、すぐにでも開業できます。

しかし、集客という課題があります。

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自分自身での集客策

無店舗型のフランチャイズに加盟した際、信用も店舗もありませんので、とにかく自分自身が動き回って、自分自身のことを知ってもらうしかありません。今だとインターネットでの宣伝という手法もありますが、フランチャイズの場合は、加盟店が個々でバラバラにホームページを作ってしまうとイメージがバラバラになってしまうので、本部が許可しないのが一般的です。

そうなると、自分自身が地域でローラーをかけるがごとく営業をかけるしかありません。

 

本部経由集客の課題

無店舗型のフランチャイズ加盟を検討する際、集客に不安があるのは誰しも考えることです。そして、本部はこのようなオファーを出すはずです。

「集客は本部がお手伝いします」

「最低売上は保証します」

ただ、本部経由の集客については、本部が手数料を取るはずです。本部にも営業経費がかかりますので、それは当然です。ただ、本部に手数料を払っても自分たちの収益を確保できるのかどうかについては十分に検討しなくてはなりません。自分の知っている事例では、訪問介護の事業で本部が売上の10%を取るというケースもありました。十分に利幅のある業界なら10%位は普通だろうと思いがちですが、訪問介護については介護保険が関わっていますので、料金の定めがあり、大きな利幅は期待できません。その中で10%も払ってしまうと収益が残らないという問題があります。

売上保証についても、保証されている売上で生活していけるのかという問題があります。生活ができない水準であれば、最低賃金が決められていますので、どこかで働いた方が良いのです。

 

インターネットの普及は大変便利ですし、どのようなビジネスを手がけるにしても必要不可欠なものです。しかし、フランチャイズに加盟することで、自らのインターネット展開が制限されることにもつながりますので、「ネットとリアルの融合」が十分に実現できなくなることにもなりかねません。無店舗型のフランチャイズを検討されている方は、フランチャイズ加盟のメリット、デメリットを十分に確認してください。

 

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私、山下哲博は調査とフランチャイズを専門分野とする、小規模事業者のビジネスサポーターです。創業やフランチャイズを含む多店舗展開、店舗の売上向上など、サポートしています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

昨日は夕方からセミナーを受講してきました。10の情報を受けて全く印象に残らないセミナーもありますが、昨日は100の濃い情報を受けて、自分自身の考え方が変わりました。私もあのようなセミナーできるように活動していきたいと感じました。