一物多価のビジネスは美味しい!~リサイクルビジネスの魅力

自分は以前に中古車買取店に勤めておりました、そこで見たのは中古車ビジネスの美味しさでした。中古車については、インターネットの普及もあり、昔ほどの美味しさはありませんが、今でも魅力のあるビジネスです。リサイクルビジネスについて記してみます。

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リサイクルビジネスの仕組み

リサイクルは消費者(事業者の場合もありますが)から、商品を買い取って、それを販売することで利幅を抜くビジネスです。販売先は商品によっていろいろですが、消費者に直接販売する場合、事業者向けに実施されているオークションに出品する場合、必要としている事業者に販売する場合などがあります。

 

リサイクルビジネスの利幅

利幅は、当然ながら需給の関係で決まります。中古でも良いからどうしても欲しいというお客様がいれば、価格は高くなります。生産数が限定されているフェラーリなどが該当します。新車でオーダーすると手元に来るまでに時間がかかるので、中古でいいから早く乗りたいという方は新車より高くても中古車を購入します。

逆に、同じような商品があふれていて、買い手にとって、他でも買えるものであれば、売ってもいくらにもなりません。携帯電話でも、iPhoneだと高値ですが、Androidの携帯だと値段がガクッと落ちます。性能はどちらも変わらないし、ハイエンド商品であれば、新品で購入する場合は価格差がありません。それでも、Androidであれば「他でも良い」製品になるので、ソニーであれ、サムソンであれ中古品の価格は下がります。

 

中古品は一物多価

新品であれば、もともとの金額が決まっています。そのため、流通現場では、そこからいくら引いてくれる?という形で価格競争になります。現物が展示販売されている店だけでなく、ネットショップでも置いているものは同じなので、価格競争が激しくなります。

一方、中古品は、実際の状態は一つ一つ違います。例えば、5年落ちのプリウスで同じグレードで走行距離が同じであっても、ユーザーの評価の高いオプションを付けていたり、人気のある色だと値段が変わります。個車ごとに価格差があっても、その価格には理由があり、他との比較にはなりません。したがって、売り手が「売れる」と判断すれば、相場を見ながら好きな価格を付けることができます。相手も、似たようなスペックの車を探すことはできても、車の状態まで同じわけではありません。そのため、他の店との比較にはなりづらいのです。

 

買取情報には情報格差がある

中古車を購入する場合は、インターネットなどを見れば、大体の相場が分かるので、ユーザーは比較しやすいです。しかし、中古車を売却する(買取査定)場合は、ユーザーは買取店の相場が分かりません。複数店舗回れば分かるのでしょうが、買取店も多少のバッファを持って商談しますので、本当の所はわかりません。

 中古品ビジネスが儲かる理由

中古品ビジネスの儲かる理由としては、仕入と販売の両方に理由があります。

・仕入れの際に、消費者よりも有利な立場にいることが多い。

・販売の際に、他との価格競争に巻き込まれにくい

中古品は消費者にとっても故障などのリスクがあります。そのため、消費者は保証などが付いている販売店からの購入を希望します。目の前で車を見て、この店なら面倒見てくれそうだなと判断したら、そこで購入します。国産車であれば、古かったり走行距離がかさんでいなければ、通常はそれほど故障のリスクもありません。

インターネットの普及で、消費者に対する優位点が薄れてきていますが、リサイクルビジネスは新品販売よりは利幅の大きいビジネスです。新規で創業の際にはご検討ください。

 

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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

首都圏は今晩から大雪とのこと。今回、研修施設まで車で来ているので、雪が積もらないことを祈ります。