産業革新機構の挑戦、シャープの再建なるか?

産業革新機構がシャープの再建に乗り出すようです。果たして、本当に再建できるのでしょうか?

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産業革新機構の出資ねらい

新聞報道によると、産業革新機構はシャープの液晶独自技術である「IGZO」には省エネ性能などで競争力があると判断、確信機構が3割以上の出資比率を持つジャパンディスプレイと統合させるようです。
さらに、会計不祥事で大幅な赤字を出す東芝が大規模なリストラを迫られることから、東芝の家電部門とシャープの家電部門を統合させようという狙いもあるようです。

 

統合のメリット

液晶部門については、この統合が実現すれば、シャープとジャパンディスプレイという、液晶を作っているメーカー同士の競合を止めさせることができます。更に、統合によって規模が大きくなることでコストメリットを訴求することができます。

家電部門も同様です。家電メーカーが過当競争になっているのは事実ですから、苦境にあるメーカーを国主導で統合させて競争力を高めようという狙いが感じられます。

 

再生ファンドの成功例

苦境にある大企業の再生としては、一番の成功例は日本航空でしょう。会社更生法を申請して、2兆を超える債務を免除され、再生ファンドからの支援が入りました。会社更生から4年で再び株式上場して、再生を果たすことができました。

 

シャープはどうなる?

日本航空の場合は、会社更生法の申請を機に大幅なコスト削減を果たしました。パイロットや客室乗務員の特権的な手当などをなくし、OBに対する年金制度の改革を成し遂げました。稲森氏の経営立て直しと残った従業員の頑張りもあって、利益が出る体質になりました。選ばれるエアラインとして、搭乗率も回復したので、黒字経営に戻ることが出来ました。

一方、家電メーカーは単に製造コストが下がるだけでは十分ではありません。Appleを筆頭に、魅力ある製品を生み出して行かなくては選ばれないのです。液晶の製造コストを下げると共に、次のヒット商品が必要です。リストラ疲れの中から、新しいイノベーションが生まれてくるのかについては正直不安です。

 

そうはいっても、我が家にはシャープ製のテレビが2台あります。「目の付け所がシャープ」な製品を出して復活して欲しいと願っております。

 

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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

折りたたみのケータイ電話、薄型液晶テレビと、シャープといえばトップブランドでした。是非、復活して欲しいと願っています。